ワラビの名産地Y川。その中でも最もいいワラビが採れる『広場』なのだが、前回は、訪問が早すぎた。マタギの通うワラビ採り場の中で、ダントツに高品質なワラビが採れるポイントなのだが、まだ雪が融けたばかりで、ほぼ空振りだったのだ。
それから10日ほど空けて再チャレンジしてみることにした。
ここ数日は、殆ど梅雨空と言ってよい天候で、気温は上がらず、日照も少ない。山菜の成長もゆっくりだったので、丁度いい頃合いじゃないかなと考えた。
同行者は、この広場の発見者であるA氏だ。氏は、この周辺を熟知しており、地形はもちろん、どこにどんな山菜が生えるかもよく知っているY川の生き字引みたいなお方だ。
「今日は、斜面をまっすぐに下ってこの前のコースを逆に進んでみよう。」
「OK!」
前回、脚が上がらなくて運動不足を実感させられた斜面だ。今回は下りだからちょっとホッとした。
木の枝に掴まりながら急斜面を下る。
山菜の女王さんです
前回は生えていなかったシオデが出ていた。『山菜の女王』とか『山のアスパラ』とか言われる美味しい山菜だ。いただきます。そして、
こちらも女王様です
オオナルコユリです。山菜とは思えないような甘さは、他の山菜や野菜の追随を許さない特別な美味しさです。いただきます。
・・・こうしてみると、山菜の世界には『女王様』が沢山いらっしゃるようですね。考えてみると、『山菜の王様』と言われるものも色々ある。まあ、いいんじゃないかな。トランプだって、王様も女王様も4人ずついらっしゃるんだからね。
さて、無事に目的地に辿り着きましたよ。そして、目指すは『山菜の王様』ワラビです。
おおっ!食べ頃!!
出てる出てる
あっちにもこっちにも
分かる?この長さと柔らかさ
我々、山菜採り人間の間では、『藪ワラビ』と呼ばれているんだけど、周辺の林や藪に守られて育ったワラビは、ことのほか柔らかく長く育つんですよ。だから、我々は『藪ワラビ』を珍重します。ここのワラビは、正にそれね。しかも、年に1回しか採らないから高品質で太い(詳しくは書かないけど、採りすぎれば間違いなく痩せていく)。
ワラビの花園
あっという間に、ハケゴが満杯になってしまった。
本日の収穫
今日は、と言うよりも、今年は、これで十分じゃないか。そんな気持ちになるくらい採れましたので、本日、打ち止め。
A氏も堪能したようだ。
「いやあ、一番いいときに当たったねえ。」
「次は、タケノコだね。また連絡する。」
「あいよ。んじゃ、またな!」
家に着いて時計を見ると、まだ午前7時前。ゴミ出しから戻った妻が、
「ちょっと、早すぎない?」
と驚いている。いいんです、なんてったって、高級ワラビの狙い撃ちが当たったんだから。
いい朝仕事になりました。
山の神様、そして、A氏、ありがとうございました。次もよろしくお願いします。
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