山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

妄想 メバル釣り

2021年05月03日 | 日記とレシピ
 ここは、大型メバルの名所、S港の防波堤だ。暗いうちから釣り糸を垂らす。竿は渓流竿。道糸からハリスまで通し仕掛けでいってみる。重りはガン玉2Bかな。針から50㎝ぐらいの所につけて、餌には活きの良いアオイソメをチョン掛けにします。
 魚に警戒されないようにヘッドランプを消して、仕掛けを水面に落とす。ゆらゆらと踊りながら落ちていくイソメを想像しながら、穂先を下ろしていく。下ろし切ってしまうと、魚が食ってきたときに対応できなくなってしまうので、垂直になってしまう手前、45度ぐらいで竿を止める。少し間を空けてから竿を上げようとすると、いきなり穂先が引き込まれる。かなりの手応えだが、竿をのされないように90度以上を保つ。ここで、竿を下げてしまうと弾力が失われて糸が切れてしまう。逆に、竿の角度を保っていれば、その弾力で魚を弱らせることができる。
 この『耐える時間』が楽しい。ほんの数秒なのだろうが、この間に思考が巡る。
 これは、抜き上げられるレベルなのか。それとも、タモですくい上げる必要があるのか。おっ、こいつ、なかなかの強者だ。引きが強ければ、こちらが腰を落として何とか竿の角度を保つ。こうやって、相手との力関係を見立てていくのだ。
 相手が弱りはじめ、浮いてきたのを見計らって抜き上げる。結構いい型のメバルだ。これで、一応釣り人の勝ちなのだが、メバルは鋭い棘のようなヒレを立てるので、素手で掴むと痛い目に遭う。マタギの場合、手ぬぐいで包んでから針を外す。
 戦いの後の興奮というか、喜びのせいか若干震える指先に新しい餌を持ち、次の対戦の準備をする・・・。

       S港防波堤の夜明け(現在は入れません)
 やがて、日が昇り始め、メバルとの対決は終結する。日が昇ると、メバルの活性が一気に落ちてしまうからだ・・・。
 ここまで、『妄想 メバル釣り』であります。
 そんなマタギの元に、釣り  できなくなっている現状を知ってか知らずか、『石巻からの挑戦状』が届きました。
 
       嬉しい贈り物です
 なんというタイミングのよさ。マタギが釣りに行けなくなってることは知らせていないのに・・。春魚のオンパレードです。石巻の叔母には、感謝しかありません。
 どう調理しましょうかって、最初は決まってますよ。もちろん、お刺身です。

   ≪メバルの皮霜造りとおろし山葵≫

 下ごしらえ・調理の部
 ・ウロコ・頭を落とし、ワタを抜いて3枚に下ろします

 ・腹骨と血合い骨を抜き取って


 ・キッチンペーパーに包みます


 ・熱湯を注ぎかけると、皮が反り返ってきます


 ・用意しておいた氷水に浸して熱冷まし
 ・あらためて水気を切ってから平造り(飾り包丁もOK)


       右が平造り。左が飾り包丁つき
 ここに、待ってました!

       低温で保存していたワサビ根


       これで1本分

       本日のディナーです
 『皮霜造り』は身が淡泊でしっかりした魚に最適な食べ方だと思います。お魚さんたちは、身と皮の間が一番美味しいので、そこを活かして楽しむ料理の1つです。メバルの他にマダイやイサキなんかにも、よく合います。
 それにしても、叔母さん、ありがとうございます。『妄想 メバル釣り』、堪能することが出来ました。

  To be continued!


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