なごり雪の舞い降りた山形
病気やケガが大きくなると、治療も大掛かりになってくる。
その代表が、入院であったり手術であったりする。
時間をかけて丁寧に状況を把握し、疾病に応じた適切な対処の仕方を検討する。
経過を見ながらより良い処方を選び、完治なり寛解なりを目指す。
大変にありたがいことなのだが、その治療を素直に受け入れたくないものもある。
その一つが手術。
今回の入院で、現在までに3回手術を行っている。
1回目が、患部の組織採取と安全確保のための下ごしらえみたいなもの。
2回目が本番で、今回の入院・治療の山場に当たるところだ。
この手術は、文字通り朝から晩までかかる大きなもので、病院の4つの『科』の先生方が協力して治療に当たってくれた。
手術後の話や、自分の状態を点検してみると、大掛かりなことは勿論なのだが、大変気を遣う手術でもあったらしいことが分かってくる。
今回の病気は癌で、手術では、患部の摘出が中心になるのだが、転移が心配されるリンパ節の除去も大変だったらしい。
「たいへんだったんですよ。」
という先生の話は聞いたのだが、何が大変だったのかが分からない。
終わってから、色々読んでいるうちに、この手術は、一つ間違えると神経なり副神経なりを痛めてしまい、身体が思い通りに動かせなくなってしまうことが少なからずあることが分かってきた。
その点、リハビリ担当の先生に言わせると、『大変良い状態』なのだそうだ。
この辺が、先生の大変さに結果が結びついているところなのかもしれない。
改めて感謝。
ところで、この大手術、全く記憶に残っていない。
「はい、横になって、腕を固定しますよ。・・・」
いつの間にか意識を失い、気が付いたら日付けをまたいでおり、集中治療室に寝ていた。
『全身麻酔』だ。
この治療方法は、気づいたときにはほとんど全てが終わっていて、なにが行われたのかなんて、終わってからの人の話や自分の身体を見て想像するくらいしかできない。
あっけないと言えばあっけないのだが、それ以上にありがたい方法だと思う。
話に聞けば、とてつもなく恐ろしいことや高度なことをやってのけているのだが、その大変さとダメージが本人にはほとんど残っていないのだから、本当に感謝するしかない。
それだけ先生方も大変さが分かっているし、物心両面の備えをして臨んでくれたのだろう。
だけどね、その前後の小さな手術については、んんん?と思うようなこともあるんですよ。
手抜きとは言わない。
だけど、改善の余地があるんじゃないか?という気持ちにもなったんで、失礼とは承知の上で感想を残しておく。
大掛かりな手術は、書いたように『全身麻酔』で行われる。
全身の感覚がなくなり、意識もない状態で行うことになる。
これに対して、小さな手術で使われるのは、『区域麻酔』と言うそうで、治療部分のみにかけた状態で手術を進める。
だから、意識も残ったまま手術が行われる。
今のところ、1回目と3回目の手術がこれに当たるやつだ。
利点は、短時間で開始と終了ができることだろう。
終わった後も、すぐに歩きだすことができたりする(今回は買い物もしてきた)。
ただし、いいことだけではない。
正直に言うと、苦痛で仕方がないのだ。
「はい。今から喉を切りますね。」
(言わなくていい)
「切り口ちょっと狭いか?一回り大きなはさみ出して。」
(言わなくていいってば)
「ちょっと痛いかもしれないけど、遠慮なく知らせてね。」
(誰が遠慮するか、だけど・・・)
遠慮なく知らせたら、その分、処置の数が増えて、この苦痛の時間が長くなるじゃないか。
それならば、多少痛くても我慢して、早く終わった方が”まし”ってものだ。
で、終わると、
「マタギさん、我慢強いですねえ。立派だ!」
・・・我慢強いんじゃなくて、計算高いの。
この辺の感覚、分かってくれているかなあ。
これも失礼を承知の上で書かせてもらうと、看護師さんの方がお医者様よりも気配りが深いと思う。
当然のことなのだが、お医者様の方が最前線で治療に向き合ってる分だけ、失敗が許されない。
言い換えると、他のことに気を回す余裕は少ないのではないだろうか。
まあ、仕方がないよな。
そんなことを思いながら、事前に渡された『麻酔のしおり』なる冊子を読んでいたら、次のようなことが書かれていた。
『小児では通常、(小手術でも)全身麻酔で手術を受けていただきます。手術に対する不安や恐怖心を取り除き、眠っている間に手術が終わるようにするためです。・・・』
ええ~!?この感情って、子供だけでなく大人も同じじゃないの?
手術に対する不安や恐怖心なんて、大人でも子供でも感じますよ。
でも、子供の場合は、やってくれるんだ。
いわゆる『男なんだから・・・』とか『女なんだから・・・』みたいなバイアスの一つだね、これ。
『大人なんだからバイアス』でものを考えているように思えてきましたぞ。
なごり雪の翌朝は春霞に
だったら、ちょっと考え方を柔らかくして、大人にも選択の余地をくれてもいいんじゃない?
「全身麻酔にしますか?それとも区域麻酔で?」
みたいな感じにさ。
もちろん、パンデミックとか災害時には無理だと思うんだけど、出来る余裕があるんだったら、せめて選べるぐらいにしてくれると嬉しいなあ。
何と言ってもマタギは、痛いのはもちろんそんな苦痛にさらされているのは好きじゃないからね。
きっとマタギ以外にも、喜ぶ人が増えると思うんだけどなあ。
大変な手術ほんとうにお疲れ様でした。
わたしは局所麻酔と全身麻酔の経験がありますが個人的にはどちらもそれぞれ怖かったです😢💧
あまりご無理をなさいませんよう。
早いご回復をお祈りしています🌷✨lily
お疲れ様で御座いました。
私も、マタギさんの意見に賛成です。患者側に、選択肢は、あった方が良いと思います。
私は、怖がりで、痛がりなので、帝王切開の手術(マタギさんのいう区域麻酔)でも、めちゃくちゃ緊張しましたし、恐怖心でいっぱいでした。
子供に会える喜びがあったので、手術時は、耐えられましたが、麻酔が上手く効いていなくて、術後の痛みが、ハンパ無かったです。これが、病気の手術だったら…(遠い目)
他所様のコメント欄で、愚痴ってすみませんでした。(^-^;)
どうぞ、引き続き… お大事に、なさってくださいね。
また、マタギさんの料理を、拝見したいです。(*´ᵕ`ㅅ)
くぁんみぃ♡
コメントありがとうございます。
今回入院してみて感じるのは、クリンさんがおっしゃるように、チームで治療してくれているんだなあということです。
それぞれの方々が、違った立場からサポートしてくれてますね。
うん。もっと頼ってみましょう。
コメントありがとうございました。
そもそも、手術なんて受けないに越したことないよね。
一応、提案したいのは、選べた方がいいんじゃない?ってことね。
お疲れさまです⤵(クリンも絶対全身麻酔が良いです!!)
お医者さんがドライな分、看護師さんたちが気をまわしてくださいますよね🍀✨
マタギさま、あまりガマンしないで何かあったらすぐに看護師さんに頼ってくださいね🍀✨✨