河童アオミドロの断捨離世界図鑑

ザスドラス博士の弟子の河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

アルジャーノンに花束を

2016年11月12日 | 世界図鑑
簡単に言うと、アホな主人公が一時的にカシコになりまたアホに戻る、という話である。

衝撃を受けたのは、アホな時の主人公のセリフの言い回しがアホに書かかれていたことと、
アホが幸せか、カシコが幸せか、というテーマが、あらゆる事に共通するなあ、と感じた点である。

これは、貧乏が幸せか、金持ちが幸せか、とか、
清潔で便利な日本が快適か、汚くて不便なアジアの田舎が住みやすいか、とか、
考えさせられる事が多い。

日本からわざわざ東南アジアに移住する人がいるのは、もちろん、物価の安さもあるが、
そこの人々のユルさに惹かれるのかもしれない。

この本は自分で買ったのではなく、会社の同僚が、
「部屋掃除して捨てるからあげる」と
見るからに読むのがしんどそうな分厚いダニエル・キイスの本を何冊かセットでくれたのだった。
その人は読書するような人に見えなかったのと、なんでわてにくれるんや、と不思議だった。

今思うと、人間を救うために時々登場する「その日の天使」だったのかもしれない。

世界どこでも貧乏暮らし 2

2016年11月11日 | 世界図鑑
30年前のネパール、カトマンズから少し離れた村の子ども集合写真。

昔から、ボロボロの家とか、浮浪者とか、そっちのほうに興味があり、
香港の取り壊される直前の九龍城に入ろうとして制止されたり。
自分と同じニオイを感じ取ってるせいなのか、動物園感覚なのかよくわからない。

しかし、日本の昭和30年台初めもこんな写真のような感じだったはずで、
このくらいの物質文明でも充分楽しい気がする。

写真を撮っていると「みんなを呼んでくる」とか、後ろを振り返ると、人の輪ができているので、
わてはそこまで人気者になる気は無いのだった。

世界どこでも貧乏暮らし

2016年11月10日 | 世界図鑑
とりあえずブログに文章を書きなぐっておいて、
それを後から編集してキンドルで出版して、
月収1000万円でコートダジュールに住むしか、
老後対策を思いつかない。

月10万円で海外で暮らせるのかを実際の生活を元に書いていけば、
そういう情報を必要としている人もいるだろうし、
ブログのアクセスもアップしアフィリエイトで小遣いも稼げる。

30歳くらいの時に転勤の機会があり、
居心地の良い会社だったので、そのまま会社員を続けるか、
別の仕事を探すか悩んだのだが、いい機会なので、
退職して海外旅行に行ってみることにした。
それが転落、いや、極楽物語の序章であったのだ。

海外旅行といえば、まず最初はインドだろう、という意味不明の動機で、
インドとネパールに行ってみた。
その頃デジカメと呼べるものは「マビカ」とかフロッピーのようなメディアに記録する、
業務用の物しか無かったように思う。

フィルムで撮影したものを少しスキャンしていたのでアップしてみた。
確か「写真を撮っていいですか」と聞いて「いいよ、いいよ」と笑ってくれて、
その後「金よこしな」と言われた時の写真だと思う。


システム管理部署の悲劇

2016年11月10日 | 世界図鑑
社内パソコンの定期入れ替えとネットワークの刷新でパソコントラブルが激減した。

時々社内を巡回している社長が

「この部署いいねえー、ヒマそうだねー」

と言いながら後ろを通過した。

「極楽さん、やばいですよ、僕たち誰かクビにされそうですよ」

「よし、毎週わざとパソコンを2台壊して必死で修理してるフリをしよう。
床にケーブルをばらまいて、机に英文マニュアルを積んでおく、眉間にシワを寄せるのを忘れないように」

「故障したら電話の嵐で、徹夜で復旧しても当たり前と思われる
僕らの存在は何なんでしょうね」

故障を減らすほど仕事が無くなるので、機械は程よく壊れるように作るのが鉄則である。
ウイルス対策ソフトでウイルスが全部無くなったら、対策ソフトの会社はつぶれる。

WEBクリエイターの悲劇

2016年11月10日 | 世界図鑑
WEBサイト担当者が病気になったので代理でお客さんの所に行った。
どんな相手かわからないので紺色のジャケットにネクタイでカバンを持って訪問した。

「失礼いたしますー、御社のWEBサイトの更新の・・・」

「おとうちゃーん、電器屋さん来はったでー」

「ああ、プリンター見てもろてー、ついでに家のほうのBSアンテナもなー」

「WEBサイトの修正の・・・」

「あとね、キーボードのAの字が入らへんのよ」

「ああ、これはインクのかすれなんで、ユーティリティからクリーニングボタンをクリックで直ります。
今、やっておきましょうか」

「それとねえ、このパソコン、ウィンドウズ10にしといてくれる」

「は、はい、すぐできます、ところでWEBの・・・」

「電器屋さんありがとう、助かったわ、BSアンテナは次でいいわ、
それと、ワードとエクセルちょっと教えてくれはる?まあお茶飲んでいって、ケーキ食べはる?」

「ありがとうございましたー」

そこのWEBサイトは10年ほど更新されていない。







神の手を持つエンジニア

2016年11月10日 | 世界図鑑
会社員時代の先輩社員に、電子機器の部品を触っただけで故障がわかるという人がいた。
超能力者かと思い
「なぜ故障箇所がわかるんですか」
とたずねたら
「故障してる部品は、通常の物より温度が高いか低いかだ、
電流が流れすぎると温度が高いし、ショートしてると冷たい。
電源を入れてからの温度の上がりぐあいでわかる」
という答えが返ってきた。
なんという神業というか、微妙な温度差が指先でわかるらしい。
天才天ぷら職人の域に達しているに違いない。

こういう仕事ができたのも数十年前までで、
今は10円の部品が1個壊れているだけでも、製品を丸ごと交換用の新品と入れ替える。
たぶん、日本人の熟練エンジニアを1日働かせる賃金より、中国で生産した製品1台のほうが安いのだろう。
昔の会社員時代でさえ、すでに「エンジニア」ではなく「チェンジニア」という言葉が使われ始めていた。

昔の電子機器はテープレコーダーとか、ネジを外して中を見て楽しめたが、
今のスマホなどは本体を開けることからして大変で、
開けたところでチップ部品が何個か入ってるだけで、面白くもなんともない。

何もかもが安価にはなっているが、使い捨てになってきてるみたいだ。



アスペルガーへの道(1回完結ひとりごと)

2016年11月10日 | 世界図鑑
電子機器のメンテナンスやトラブル対応をサラリーマンとしてけっこう長い間やっていたので、
こういう設計をしたらこういう故障が起こる、こういう症状の場合はここに原因がある、
という考え方をするのが習慣になってしまった。
しかも、仕事によってはそれが解決するまで何ヶ月もかかる場合があり、
必ずトラブルレポートを出さないといけなかったので原因不明で済ませることは出来なかった。
ちなみに手で触っただけで故障箇所を特定できるという先輩社員が居て、
その理由が、ここでは触れないが、すごい単純な理屈だったので目からウロコだった事を覚えている。
しかし、故障を探し出す手順というのをほとんど毎日訓練に近い形で教えられたので、頭の体操になったとは思う。
今の会社でそこまでして新入社員を育てる会社は少ないように思う。

それで、人間の行動に対しても、そういう視点で見る習慣になってしまい。
例えば、日本の社会が嫌で海外生活してる人にもかなり多くの症状としての共通点があるなと感じていたが、
それらの人は、少しだけ話のテーマを変えると、とたんに思考停止してフリーズ状態になってしまう人が多く、ずっと不思議に思っていた。
それだと、この表裏の多い、社交辞令の多い日本社会はしんどすぎるはずである。
最近「アスペルガー症候群」という言葉が定着してきたが、まさにこれだと思ってきた。

昔はいちいち病名を付けるような必要は無かったので、
「ちょっと変わった性格の人」で済んでいたが、
どうやら、性格というより、生まれつきの脳の構造というのか傾向というのか、そういうものらしい。
特定の回路だけが配線が太かったり、細すぎたり、そんな感じらしい。

すべての人に弱いアスペルガー的特徴はあるわけで、
別にこの症候群は悪いものでも無いのだが、語感や使われ方が否定的に感じる。
一般にアスペルガー症候群の場合は興味対象のバラ付きが極端に大きいみたいなので、
「興味分布指数」みたいな何か別の用語にしたほうが良い気もする。
人間はみんな病人なのだが、他人から病気を指摘されるとショックが大きいらしい。

この症候群の場合、それが社会的や経済的に見てプラスに出る人は「天才」とか「経営の神様」とか言われ、
魅力的な人も多くアーティストや会社創業者や宗教家などに多い気がする。
経済的に考えてマイナスに出る人は「障害者」の一言で片付けられてしまう。

いわゆる普通枠の人というのは、バランスのとれた脳なので、突出した部分も少なければ、凹んだ部分も少ない。
なので、創造性も少ない。というか現在以上に創造しなくても充分満足なのだろうと思う。
というか、ひょっとすると普通枠の人のほうがむしろ病的なのであって数が少ないのかもしれない。
この症候群の場合は、少し出っ張った部分があったり凹んだ部分が大きいので、外にぶつかったり、外界が窪みに入ってくる。
それが創造のスイッチになる場合も多いのだろう。

まあ、わては、こうやって人の故障箇所にラベルを貼って原因を分類するような危険なアスペルガーなのである。
深夜にブログやSNS書いてるやつにロクなやつはおらんし。そら自分やがな。

コナモノ生活 ネパール餃子 モモ

2016年11月10日 | 世界図鑑
カトマンズのネパール餃子のモモ。
たしか「心臓」という意味だったと思う。

ラーメンがネタ切れしてきたのでついにコナモノ生活になった。

とりあえずブログやSNSでは風景と食べ物を掲載しておけば炎上しない。
下手に、トランプがどうたらとか書き出すと、運が悪いと燃えてしまう。

ニートへの道 第3回

2016年11月09日 | 世界図鑑
「あなたへの仕事の招待が来ています」

というメールが来ていた。

「借金問題を抱えている一般の人の体験談を書ける方、募集。1文字0.5円」

コンペではなく確実に支払いがあり、他に応募者も居なかったので請け負った。
最近はすべての手続きをネットでできるので楽である。
事前の打ち合わせも不要である。

「私は借金したので市役所に相談に行きましたが対応悪かった・・・」

とか書いてアップロードした

「拝見しましたが、全体に文章が稚拙です。お支払はできかねます」

というメールが来ていた。
一部、核心をつかれていてその通りだったので、逆上して、

「借金問題を抱える一般の人というのは、法律用語や理路整然とした文章や
難しい漢字は使わないんじゃないですか、体験談を書き慣れてる訳が無いし
稚拙に感じると言うことは、記事としては成功してると思います。
そういう、おまえが稚拙じゃ」

とか返信して、作業完了のチェックボタンをクリックしておいた。

先方からの完了通知は無いので数千円が5年ほど未払いのままである。

仕事前に実際に本人に会って、双方のバックボーンや性格も含めて知っておくと、
強い表現のメールでも笑って済ませられる事も多く、
今回は出来が悪いが次回で埋め合わせという場合もあるだろうし、
1文字0.5円の仕事でお互い時間をかけられるわけも無く。
その結果、薄っぺらな健康情報とか、どんどんゴミ記事が溢れかえることになる。

しかし1文字0.5円で仕事して、生きていけるのだろうか。

こうして3つ目の仕事が消えるのである。


ニートへの道 第2回

2016年11月09日 | 世界図鑑
「極楽さん、ワードプレスは作れますか、地域情報サイトなんですが100万円くらいで出来ますか」

「ワ、ワープロですか、もう何十年も前に捨てました」

「違いますよWEBの話ですよ」

「あ、ワードプレス。あれは無料ブログなんで、さくらやロリポで、お客さんが5分で作れます」

「でも、色んな機能を付けたいんですよ、表紙がクールに動いたり、SNSみたいに投稿できたり、スマホで見れたりです」

「あ、それも、無料プラグインというので、お客さんのほうで設定できます」

「しかし、写真やイラストは描き起こししないといけないでしょう」

「あ、それも無料素材のサイトが山ほどあるのでレベルの高いものも多いですよ。
お客さんが自分でダウンロードしたらいいんです」

「そしたら、月5000円くらいあれば、お知らせとかの更新作業お願いできますか」

「あ、それも、お客さんが自分で書き込みしたり編集できるんですよ。
最近はアップデートも自動になってますし、
今の時代、経験や知識は必要無いんですよ。だれでも大統領になれるんです」

しばらくの沈黙のあと、電話が切れた。

これで二つ目の仕事が無くなったのである。