新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

無花果

2019年09月01日 09時15分15秒 | 写真と俳句

   無花果の裂けて地表を滴らす   ひよどり 一平

  (いちじくのさけてちひょうをしたたらす)

  ・・・・・・・・・

 子供のころ、隣家の庭に無花果の大木があった。

 当然、枝は我が家にまで張り出していて、しかもよく実を付けた。

 「好きなだけ食べていいよ。ウチじゃ食べないンだから」

 隣家の家人にはそのように言われていたのだが、だからと言って無断で手を出せるものではなかった。

 ある日、程よく熟れた無花果を眺めていたら、突然、隣家の主の声がして、幾つかの無花果を手渡された。

 旨かったなァ。終戦前後の頃だったから、甘味に飢えていたのだ。

 さすがに今は、無花果を食べたいとは思わない。

 引っ越しなどもあったので、隣家の人たちのその後を聞いていない。

 なにしろ七十余年も以前の話なのだ。

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 今日は防災の日。

 いのちを守ることについて、しっかりと考えたい。

 

コメント
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