梅咲くや老人にふと遠い思慕 ひよどり 一平
(うめさくやろうじんにふととおいしぼ)
・・・・・・・
咲いた紅梅を見た折、やや反射的に、「そう言えば、あの娘はその後どうしたかなァ」と、かなり遠い昔を思い出したりする。
遠い昔のことであるから、心にはなんの動揺もなく、狼狽することもない。
「あの娘と言ったって、既に古希は過ぎているはず」と、米寿近い私は渋い顔。
果たしてこんな俳句が通用するかどうか。米寿近いからこそ臆面もなくアップするのかもしれない。
・・・・・・・
前触れなしに遠来の友。しかも夫妻揃ってのご入来だ。
この友が現れるとひと騒動なのだが、今度はそんなこともなかった。
やれやれ・・・・・。
梅咲くや前触れなしに友夫妻 ひよどり 一平
(うめさくやまえぶれなしにともふさい)