男の胸に、鬱屈するものがあった。
一つや二つではない。仕事のことや家庭のこと。健康上の悩みもあった。
このようなことは、その男にかぎったことではない。現代に住む誰でもが抱いているありふれた悩みだ。
仕事のことであれば、誰かに相談もできた。
健康上のことなら、医師に相談するしかない。相談すればそれなりの手だてはできる。むしろ、自分で悩んでいても仕方がない。
その男にとって、やはり女との問題は大きかった。誰にも相談はできない。
「あっそうだ。あの滝へ行ってみよう！」
男は思い立った。
病み上がりの身ではあったが、車を降りて４キロ弱の道程を歩いた。
梅雨寒の日であった。雨模様なので、さすがに山道を行く人はいなかった。
歩きながら、さまざまのことを考えた。答えが出るわけもなかった。
久しぶりの山歩きのせいか、少しばかり胸苦しかった。同行者がいないことも、不安の材料だった。歩くにつれ、じんわりと汗ばんできた。
滝の音が聞こえはじめた。
息苦しさを怺えながら、しばらく歩いた。
いつもよりもずっと水量の多い滝が、突然、男の目の前に突っ立った。
胸底の重石（おもし）こなごな滝落つる 鵯 一平
胸底の重石（おもし）の消えず滝しぶき 鵯 一平
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毎日をイキイキ生きてたら、神様が褒美を下さるような気がするんです(^_^;)
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一つのフイクションを設定しての俳句です。
あの滝には、人を引き込んでしまいそうな魔性があります。
だから、少しこわいですね。
昨日まで少し肌寒い日でした
今日は朝から
☆彡キラキラ輝きています
元気が出ます
滝はすごいですね怖い気もしますが
いろんなことを忘れてしまうものもあります
動きが見えます
吸い込まれるようなものがありますが
今日も頑張ろうと思いました
滝つぼの中に投げたいですね。
いい写真をありがとうございました。
前向きに生きてたらきっと、
いいことがあるかな。
そう信じて生きてます。
こちらはまだうすら寒い感じです。
しかし、気象情報によると、気温があがるようです。
滝は私は不得手です。
実は、カメラのレンズにとってもよくない。
しかし、絵にはなるのですね。
物語にもなります。
もう大阪からお帰りですか。
吹っ切れない悩みは、誰にもありますね。
大きい悩みや小さい悩み。
人に言える悩みや打ち明けられない悩み。
みんな悩みを持っていて、そんな悩みと折り合いつけながら、生きているのでしょう。
すべて「前向き」ですね。
「成せば成る。成さねば成らぬ何事も」です。
私のブログでコメント表示の不具合がありご迷惑をかけ申し訳ありません。
回答を記入しました。ついでのときにでもお読み下さい。
さて、悩みですが、重いの軽いのいろいろあり、解決できるもの、
できないもの、これもいろいろです。問題は思い悩みを持つ人が、
軽い悩みしか経験のない人に相談すると、軽い悩みへの対応策
しか、出て来ないことです。 あらゆる悩みは相談すれば、
いくらか軽くなりますが、相応しい相談者に、なかなか
めぐり会えません。お医者さんを含めてです。
まだまだ大阪です。
明日が夫の誕生日ですので、
着てます。7月になったら帰ります。
大阪からです。
ごうごうと落ちる水の音しぶき、滝の前に立つと、しばしなにごとも忘れてしまいますね。
無心にただ水の落ちてくるさまを見行っております。
滝の不思議な力でしょうか。
胸に抱いた悩みもほんとうにくだけちりそうです。
＞胸底の重石（おもし）こなごな滝落つる
素晴らしい句ですね。フィクションのお悩みですか？
私は、たとえば激しく落ちる滝を見ても、悩みは消せないと思います。余人は知らず、自分のことですけど・・（笑）
もちろん、ランキング応援☆していきますよ(*^^)v
その悩み本当にこなごなに砕け散ってしまったのでしょうか？
たとえ砕けても欠片は残るでしょう。
そのような悩みを持ちながら それを支えとして
残りの人生楽しく悔いなく生きたいです。
勝海舟が西郷隆盛を評して言ったという言葉があります。
「小さく撞くと小さな音で返ってきて、大きく撞くと大きく返ってくる鐘のような男だ」と言ったそうです。
普通そんなわけにはいきませんね。
大きい音しか出せなかったり、小さい音しか出せなかったり。
それが普通の人なのでしょう。
まったく音を出せない人もおります。
夫氏の誕生祝いでしたか。
まことにおめでたく、かつ、ご馳走様でございます。
仲の良いご夫婦、羨ましく思いますよ。
滝は一瞬、ドキッとさせますね。
魔性が感じられます。
呆気にとられながら、見入ってしまいます。
しかし、すぐに現実に戻ってしまう凡人の私です。
もちろんフイクションの女性問題です。
女性問題願望のひよどりの俳句です。
正統派の俳人は、フイクションで詠む俳句など歯牙にもかけません。
虚も実も、心を詠めばそれはそれ、一つの詩ではないかとこじつけて、言葉遊びをしております。
ただし、人の心を打たなければ詩ではなく、単なる言葉遊びの五七五となるのでしょうね。
胸底の悩みが、簡単には消えません。
そうならば、「重石こなごな」は無理でしたね。
作り直せば、
胸底の重石の消えず滝しぶき
この方が良かったかもしれません。
ありがとうございました。