分裂

2011-10-18 13:37:45 | Autobiography
泉市に引越して2年…土地の暮らしに慣れ、おいらは進級して小学4年生になろうとしていた…1980 年の春。
山の上を削ったその新興住宅地は、次第に北側に伸び始め、人口もどんどん増えて行った。

そして、思いも寄らない出来事が起こる。

学校が、分裂する…。

新興住宅地の北側の延伸部は泉市ではなく、市町村境を越えた黒川郡富谷町
近隣に公立の小学校がないので、行政区画を越えて児童を受け入れていたのだが、おいらの行っていた小学校はもうパンパン…。
40名学級(本当はさらに+2くらい)で学年に8クラス、それが6学年。
同じ学年でも知らないヤツがいっぱい…おいらみたいな転校生なら尚更だ。

そこそこの児童数が揃う地域に小学校が無いのは自治体としてはイタダケナイ。
当然…と言えば当然なのだが、子どもにとってそんなことは関係ない。
同じ団地(正確には市町境から団地名は変わっていたのだが)の仲間が、一方的に線引きされて分断されるように感じた。

同じ団地の中、いつでも会えるさ…そう言って、お別れ会をしたのを覚えている。

画して、3年生の時は8クラスあった同じ学年が、4年生になる時に5クラスに激減する。
知っているヤツも…何人かいなくなっていた。
記録によると、6学年で 429 名の児童が新しい学校に移ったのだそうだ。
転校を経験しているおいらは、小学校と言う小さな社会の中で生活していると、その世界からなかなか出られない…うすうす分かっていた。

あいつらとは、もう遊べない…。

案の定、校区外になった団地の北側へは…次第に足が遠ざかっていった。
校区の向こうは誰かのテリトリー。
なんとなくそう思うようになっていく仲間たち。

見えない大きな壁が、市町境の細い道に作り上げられていく。
そんなことを感じていた。

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