画像は、県の重要無形文化財に指定されている、『郡上本染』、菱屋14代目を継
ぐ、郡上市(八幡町)の紺屋(藍染の店)「渡辺染物店」(屋号・菱屋)の渡辺庄
吉さん(72)です。
『郡上本染』には、天然の藍を発酵させ生地を染める藍染と大豆の絞り汁を使った
カチン染めの2種類があります。
藍染めは、草木で、藍や青色に染めるもので、布を10数回浸して染め上げるため
藍色が深くなるのが特徴です。
ホテルパークの1階のロビーフロアーの奥に重要無形文化財『渡辺庄吉』さんの作
品が飾られています。
郡上市(八幡町)で、郡上本染が始まったのは、今から約430年前です。
大正時代まで、八幡町には紺屋(藍染の店)が17軒あったそうですが、化学染料
の普及により、現在は、ただ一軒『渡辺染物店』が残るのみです。
庄吉さんは、岐阜県の重要無形文化財に認定され、その技術保持者です。
渡辺染物店の土間に埋め込まれた藍液の「瓶」やその他の道具類と約150年前に
建てられた仕事場は岐阜県の有形民俗文化財となっています。
作品のアップです。長良川の鵜飼(鵜匠が鵜を使い漁をする様子です。)
実際、見ると色がとても綺麗です。
また、本染めには、大豆の絞り汁を使ったカチン染めがありますが、これは、郡上
八幡の冬の風物詩で有名な『こいのぼりの寒ざらし』の鯉のぼりはこの方法で染め
られ、寒ざらしは、カチン染めの染料を吉田川で洗い流す作業です。
(寒ざらし2008)
毎年、大寒の日に雪解けの冷水にさらされ、色が鮮やかに引き締まった鯉のぼりが
吉田川を泳ぐ『こいのぼりの寒ざらし』には、冬の風物詩として多くの観光客を集
めます。
真冬の極寒の川に入っての染料を洗い流す職人さんの姿は、伝統を支える偉業で
す。
渡辺染物店がある郡上八幡には、長良川からは、路線バスなどでも行くことができ
ます。
渡辺染物店のHPは
http://www8.ocn.ne.jp/~gujozome/
私は、このホテルパークの藍染めを見るまでは、渡辺庄吉さんのことを知りません
でしたが、岐阜ではもちろん、日本中の藍染めファンの中では知らない人はいな
い、この世界の第一人者でした。
まだまだ岐阜の伝統や文化、伝承の技、知らないことが、多く、少しずつ知るたび
に岐阜にはまっていきます。
どうぞ、宿泊のお客様、ホテルのロビーに注目してください。
もっと岐阜のことを勉強します。
反省・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・