浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
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法話会の後で思うこと

2023-03-02 15:50:32 | 日記

皆様、こんばんわ。

本日の法話会、ご参加ありがとうございました。

今日は、法話会の後、お通夜にお参りをさせて頂き、先ほど、帰宅致しました。

最近は、一日葬儀が多くなりましたが、今回は、お通夜を勤めて下さること有難いことです。

法話会でも、少し、お話をしましたが、この娑婆世界には、絶対安心というものなどありません。

というのが、仏教の世の中の見方です。

親鸞聖人は、阿弥陀如来様のご本願が成就し、南無阿弥陀仏とはたらいてくださること

が、唯一の真実であり安心ですとお示し下さいます。

安心を求めて、安心に執着すれば、それは、苦しむ源になります。

それでも、私は、毎日、安心を求めてしまいます。お金や保険や医者通い、とくに異常もなさそうだけど、

とりあえず、毎年の健康診断など、安心を得るためには、いろいろと大変です。

安心を得るには、時間もお金も手間もかかります。

私の持論は、「不安が、経済を支えている」

特に、日本人は、真面目で潔癖、完璧主義の方が多いです。

だから、平和で暮らしやすく、最高の国です。でも、なぜか、幸福度は低い。

理由は、未来が不安だからだと思います。不安の正体は、取り越し苦労だと言われますが、

本人は、未来に、今の不安が現実になると思ってしまうから苦しむのです。

日本人は、無宗教の方が多いと言われますが、そんなことはありません。

みんな、安心をもとめて、神社仏閣にお参りするのが、大好きです。私も同じです。

私、10年以上 沖縄の健康茶というものを飲んでいるのですが、効いているのかどうかわかりませんが、

日課なので、今更、やめられません。結局、私も健康にめちゃくちゃ執着しています。

昔、先輩の僧侶に、「住職に一番大切な事は、健康だ」と言われ、この方は、本当に僧侶なのか?と違和感を感じました。

なぜなら、先生から、この世で、一番大事なのは、健康ではないと教わるからです。

しかし、いざ、自分が、住職になるとその通りだと思ってしまいます。

ある先生は、日本人は、健康病にかかっていると言われていました。

昔読んだ 藤澤量正先生の本に、WHOの健康についてが載ってました。

だいぶ、古い本なので、今は、変わっているかもしれません。

「健康とは、病気でないということではない。何事に対しても、前向きの姿勢で取り組めるような精神・肉体及び社会的適応状態をいう」

そして、「環境に順応できるのが健康体であり、環境に適応できないものは病める人である」

健康の定義を教えて頂きました。

健康のために、ウォーキングを日課にされていた方が、交通事故で亡くなることもあります。

人間ドックを、毎年受けていたのに、亡くなる方などは珍しくありません。

健康に良い食事を心がけていた方より、毎日、お酒、たばこに、一切、食べ物を気を使わない方が長生きしたりもします。

思い通りにはいかないものです。

結局、仏教では、執着心が、苦しむ原因であるとしています。でも、わかちゃいるけどやめられないのです。

しかし、自分のこころを、仏教を通じて、知ることは、人生でとても役立ちます。

まずは、人間は、常に、不安な生き物であり、世の中に、絶対安心はないということです。

それを、どうにかしてやろうと、頑張るのはやめましょう。自然に任せることが一番です。

私は、浄土真宗という教えに出会ったからこそ、何とか生きていますが、

親鸞聖人の教えに出会ってなかったら、それこそ、欲と安心という幻想の迷いの中に引き込まれ、

人生、狂わせていたかもしれないと思うと、お寺に生まれたことに感謝しかありません。

それでは、おやすみなさいませ。

 


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