浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
永代供養墓10万より受付中です。

法事の意味

2023-03-15 17:36:04 | 法話

皆様、こんばんわ!

お寺の本堂は、エアコン、椅子席でなければ、法事が厳しい時代になりました。

ところが、今の季節だけは、暖房も冷房もいれなくて、法事が出来るのです。

冬は、ストーブやヒーターで何とかなりますが、地球温暖化の影響で、

最近の夏の暑さは、いのちにかかわります。

10年程前までは、お寺の本堂は、多少は涼しく、扇風機で対応できたのですが、最近の夏の暑さは、もう無理です。

そして、座布団に正座をさせられ、意味の分からないお経を長時間、聞かされたら、それは、もう苦行です。

しかも、喪服で正装ですから、尚更、暑いし辛いと思います。終わった時には、ぐったりです。

コロナ過前であれば、その後の、ビールは美味しかったかもしれません。

 

お蔭様で、法徳寺にご縁のある方は、霊園にお墓をお持ちでも、納骨がある場合を除き、ほぼ100%

お寺の本堂で法事を勤めて下さいます。

先日、法事をお勤めされた方から、お寺の本堂という非日常の空間で、ご法事が出来たことへのお礼のメールを

頂きました。住職として、大変、嬉しかったです。

私が、お寺での法事をお勧めする理由はそこにあります。

お寺の本堂で勤めるご法事は、非日常の空間でのご法事なのです。

浄土真宗の本堂の特徴は、内陣(ないじん)と外陣(げしん)に分かれています。

内陣は、極楽浄土をあらわし、外陣は、私が暮らす現世です。

法事の参詣者がお座り頂く席は、現世です。僧侶が座る席は、極楽浄土です。

参詣者は、極楽浄土をあらわした内陣を拝見しながら、やがては、私たちも、亡き方の待つ、

極楽浄土に生まれることに思いをはせるのです。

法徳寺の本堂は、約200年前の木材を、今も大事に使っています。

阿弥陀如来様が安置されている須弥壇は、約300年前の木材で出来ています。

私は、時々、歴代の住職は、その当時の門信徒の方に、どんな法話をしていたのか、どのような

お付き合いをしていたのだろうかと考えることがあります。

300年前の方も、今の方も、同じ人間としての苦悩を抱え、生きています。

時代によって、悩みに違いはあるのでしょうが、お寺が、人間の心の安らぎの場であって欲しいです。

法徳寺では、読経は、参加者、全員でお勤めをすることにしております。

浄土真宗の読経は、仏徳讃嘆(ぶっとくさんだん)です。

意味は、仏様の救いに、感謝し、救いを褒め讃えるために行うものです。

「お経の意味が分からないのに、お称えする意味はあるのか?」という素朴な疑問もあるかもしれませんが、

私は、胸を張って、絶対あります!と申し上げたいのです。

皆様と一緒に読経をお勤めするのは、住職として、大変、嬉しいことです。

亡き方も、住職よりも、ご遺族様に称えてもらう方が嬉しいと思います。

読経とは、生きている者が、お経を、称えながら、阿弥陀如来様と亡き方から、

「いつも、あなたのそばで見守っていますよ」と聞かせて頂くためでもあります。

浄土真宗では、法事や読経は、亡き方を、成仏させるための、追善供養ではありません。

亡き方は、既に、阿弥陀如来に救われておられますので、追善供養の必要はありません。

阿弥陀如来様の救いの目当ては、私たち生きている者です。

浄土真宗のお経は、お釈迦様が説かれた、浄土三部経と親鸞聖人がお書きくださいました。

正信偈(しょうしんげ)を、主にお勤め致します。

お経の内容は、難解です、私も、分からないことだらけです。だから、今も、毎日、勉強中です。

浄土真宗の特徴は、必ず、法事の読経の後に、ご法話がございます。

ご法話が出来ない僧侶は、浄土真宗の僧侶ではない!、と厳しく先生から指導されます。

法事は、亡き方をご縁として、生きている者が、救いに出会わせていただくことが大切でございます。

梅の花が散り、小さな実が付いていました

君子蘭も、今、盛りです。しかし、後、一週間もすれば、散っていきます。人間も同じです。

今日も一日お疲れ様でした。

昨日の最後と同じように、本に紹介されていた言葉で締めくくらせて頂きます。

未来がどうなるのか

あれこれと詮索するのはやめよ

そして、時がもたらすものが

何であれ、贈り物として受けよ

ホラティウス


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今朝のお寺

2023-03-15 09:05:00 | お知らせ











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