私は今まで、何十年も前に言われたこと、どういうわけだか忘れることがないのであります。頭のどこかの引き出しにしっかりとしまわれているようであります。それが何かのタイミングでその引き出しが開くのであります。それは良いことも悪いこともです。逆に、自分が相手に言った事は全く覚えていません。時々、昔あなたに〇〇のようなことを言われましたよと言われても、さっぱり記憶にないのであります。どうしてなのでしょうか?特に他人から言われて、嫌だった事は忘れることができないのであります。言った方は、すぐ忘れる?のではないかと思います。浄土真宗の救いは、南無阿弥陀仏の救いを聞かせていただく宗教であります。南無阿弥陀仏とは、一体何なのか?それは如来様が、直々に、「お前を必ず仏にする。必ずお浄土に救う」と、私に呼んでくれているお言葉であります。その南無阿弥陀仏を私は一生涯忘れる事は無いと思います。たとえ、将来、私が痴呆症になったとしても、大丈夫なのであります。なぜなら、私がたとえ忘れても、阿弥陀如来は、忘れないからであります。一度聞いた南無阿弥陀仏のいわれは、一生涯相続するのであります。人間は、尊い言葉を聞いたとき、忘れることがないのです。この世界で最も尊い言葉が南無阿弥陀仏です。私を救うはたらきは既に届いています。もし、私が、忘れたらそのはたらきはなくなってしまうという事は、絶対にないのであります。