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俳句雑話(土井卓美)

2014年02月18日 17時20分41秒 | Weblog

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中高年の話題といえば家族のことゝ自らの健康のことゝにほゞ相場が決まっています。
そして老化と呆けの防止策として常々言われているのが興味・関心を持つこと、することがあること、脳と体特に足と指先を動かすこと、出掛けること、人と話をすること等々です。
俳句に親しんで下手でも句を作り推敲し、清書し、句会に出席することは上記の条件を全て満たしていることになるので、俳句は中高年世代の健康維持にも貢献していることにもなります。
その上何よりもお金が殆ど掛からずに出来るのが有難いところです。

私も十数年来地元の句会に入れてもらっていますのである程度はその恩恵に浴している筈です。
2月15日の句会は昨年末から入院された方、今月から健康上出席出来なくなった方もあり十数名の出席になりました。
90才前後の人が数名、リーダーの先生も80才を越えているので先行きは明るくありません。
それでも皆さん俳句の効果もあるのでしょう年齢を感じさせない若さを保っておられます。
今回は拙句「大寺の屋根を舞台に猫の恋」が点数を集め(多くの人の選に入り)先生の講評句にもなりました。

以下蛇足ながら講釈を一つ。
冬の季語「障子」を使った「本堂の障子を透けて子等の声」という句があったとします。
普通には本堂で仏事をしていると障子を通して外で遊んでいる子供達の元気な声が聞こえてきたということになります。
しかし見方を変えると本堂で勉強かゲームをしている子供達の声が外に漏れてきたという意味にもとれます。
このようにどちらかはっきりしない、どちらにもとれる表現は上手くないので推敲します。
「本堂の・・・」を「本堂へ・・・」とすれば子供達の居る場所がはっきりと限定されます。
俳句は17文字(正確には17音)の世界一短い日本の詩形ですが、今は世界各地に愛好者が増えていろんな国際大会も催されるようになってきています。
短いが故に一字一句が大切で、一字を変えることで意味がはっきりしたり、全く反対の意味になったりすることも珍しくありません。