散歩日記XX

主に趣味の話を書いているブログです。

20240720ギャラリー巡り

2024-07-20 16:12:20 | 美術・アート
本日はコンチネンタル→三越→スカイホール→さいとう→らいらっく→マリヤ→テラス計画→大丸→エッセ→オマージュ→富士フイルムの11か所で、腰痛のため力尽きた。

暑いので家でダラダラして気力を失いかけたが、何とか昼前に外出。暑さに身の危険を感じ、地下鉄駅でペットボトルのお茶を購入。



■コンチネンタルギャラリー「2024北海道版画協会展」。
中嶋詩子「響鳴」「みなも」:うねるような水面の描写が見事である。

■スカイホール「二人展~刺繍と陶芸~大高光江、阿部綾子」(高ははしご高)。陶芸作品は器のように見えて、あえて底に穴の開いている作品など。私は布的なものに興味が薄いが、意外と刺繍が丁寧で落ち着いた仕上がりで良かった。



■スカイホール「第51回創人夏墨展」。清野和子の作品が墨の濃淡で不思議な立体感を出しており、文字を超えて絵画的な見どころがあった。

■さいとうギャラリー「2024年夏まつり 家展」。恒例の企画展。65作品ほどが展示されおり、見ていて楽しい。

■テラス計画「高いところ 大川原暢人」。高い鉄橋のようなものに綿棒を並べた作品は高さが1m程度であっても緊迫感があるのに、それ以外のものが「高さ」を感じさせない。この眺望テラスそのものが、どうして作ったのかという中途半端な高さ(というか低さ)でもあるしな。

向かいのビルの屋上にあるのは小菜園だろうか。



■ギャラリーエッセ「なんちゃってカエル名画とそのほか。福士ユキコ展」。深井克美、相原求一朗、神田日勝、砂澤ビッキ、片岡球子、林竹治郎、三岸好太郎などの作品をモチーフにしたカエル名画(概ね、登場人物がカエルになっている)がステキ。今回は「カエル」キャラが登場しない、普通の絵画作品も展示されている。

なお、大丸画廊でも「…月と遊ぶ蛙たち…Osanai Megumi展」が開催されており、カエル展覧会2連発だ。

■ギャラリーオマージュ「蔵書票版画展」。蔵書票は小さな画面に趣味性の高い作品が描かれており、いつ見ても面白い。私はほとんど文庫本しか買わないので、自分で使う気にはあまりならないけど…。
コメント

20240713ギャラリー巡り

2024-07-13 19:25:44 | 美術・アート
本日は三越→スカイホール→さいとう→SONY→富士フイルム→オマージュ→大通→HOKUBU→法邑→大丸→エッセ→創→らいらっくの13か所。

今日はあまり暑くならないらしいが、どうだろうか?



パルコの裏通りを歩いていたら、突然「フランス落とし」という言葉が目に飛び込んで来た。ふむ、両開きドアの片側をロックしておく機構のことね。



狸小路の比較的新しいビルの前にいる「鹿」(作家名などはなし)。夜は光るのかな?



初めてモユクにあるαプラザのギャラリーに行ってみたのだが、開場しておらず開場時間も不明(今、ホームページの情報を見たら13時開場だった)。ポスターとパネルになった作品だけ廊下部分に貼ってあり、1階とB2階にも展示があると書いてあるのだが、行ってみても何もない(まだ時間前なので、展示されていないのかな)。どうも新しいビルの類は分かり難くて行く気が失せる。

■富士フイルムフォトサロン「むらいさち写真展「FantaSea ~ゆるふわなうみのせかいへ~」」。魚の顔を正面から撮影すると、マヌケな感じのやら、ちょっとキリッとした感じのやら、いろいろと楽しいものである。

■ギャラリーオマージュ「山下かさね水彩展」。この人の建物の画が好きなのである。



■HOKUBU記念絵画館「都市がくれた夢」。
西嶋勝之「秋色」:これは今回のテーマ展示外かも。



中里葵「画一化する風景 8.16」:大小さまざまな集合住宅の扉と窓を描いた作品が何点かあった。私はあまりこういうところに住んだことが無いものなと思ったら、忘れていたが社会人になってから数年は10階建てのマンションに住んでいたのであった。ワンルームでかなり狭い部屋だったのだが、通勤が楽なこと(会社まで12分だった)、9階に住んでいたため虫が上がってこないことが大きなメリットであった。



鈴木雅明「Untitled」:これは私好みの画である。一人暮らしをするようになって、夜、外に出ても誰にも文句を言われないのは良かったが、若いころはおおむね激しく酔っているため風流な夜散歩という訳には行かないのであった。その後は仕事が忙しいためそれどころではなく、今は「夜は寝るもんだよね」と。



呉亜沙「会議」:私はあまり陰影のない明るい都市というのは興味が持てないのだよね。



高橋修「野々宮あたり」:森の中、上から光が差しているところだろうか。これも都市感はないな。



高橋修「ねじりマンポ」:聞いたことがあるなと思ったら、琵琶湖疎水のトンネルなのだね。これなどは確かに都市を支えるインフラの一つと言えるだろう。



平俊介「高層威嚇灯」:スズメバチの巣のように危険であることの証を外に誇示しているかのようだ。



平俊介「指差しガスタンク」:タンクの上の指に目が行くが、タンクを支える足が怖い。



「都市」をテーマにしているため、全体的に私が好きな感じの展覧会であった。昼にちょこっとワインを飲んだ後なので、サービスのコーヒーが美味しい。いつもありがとうございます。



■茶廊法邑「中橋修展」。展示物があのサイズだとは思わなかった。印象的な展覧会である。

■ギャラリー創「五十嵐英之個展「超えること」」。女性がジャンプしているところを描いた4点がメイン展示。絵画でありながら、どこか写真を経由してきたような写実性を感じる、良い作品だった。

■らいらっくぎゃらりい「陳曦展」。飲んだ帰りにガラスの外から撮影。







今日はよく歩いた。2万歩以上歩いたのは5ヶ月ぶりのようである。
コメント

20240707ギャラリー巡り

2024-07-07 13:17:00 | 美術・アート
ギャラリー巡りと言っても、彫刻美術館1か所である。

さて、昼食を取ってから美術館への坂道を上る。ゆっくり歩いていてもじわじわ汗が出つつも到着。

■本郷新記念札幌彫刻美術館「共振」。本郷新と北海道の現代アーティストの作品がともに並び、何かを感じさせるという展覧会である。
艾沢詳子「Return to the Earth」×本郷新「土と火の祭り」(3点):ティッシュペーパーを蝋で固めた人形を作る艾沢と本郷のテラコッタによる人体頭部の組み合わせである。艾沢の作品は大勢の死んでいった人々を想起させるが、本郷の彫刻がそれを強く見つめている。





井越有紀「いのちにふれる」×本郷新「鳥を抱く女」:共に鳥と女性の像であるが、こんなにイメージの違う作品があろうか。本郷の作品は人が鳥をしっかりと抱えているが、井越の作品では鳥が大きく肥大化し、人がそれに縋り付いているようにも見える。



横須賀令子「風の中の人」×本郷新「無辜の民 虜われた人I」:流れゆく風の前に、人はただひれ伏すしかないのか。



山田航「Roppongi Crossing」×本郷新「奏でる乙女」:東京の六本木に「奏でる乙女」が設置されているのだが、それに着想を得た短歌が周りに書かれている。「クラクション 給油のような食事だと 画家が揶揄したカウンターにいて」。私は以前、六本木には何度か行ったことがあるが(好きな街ではないが、国立新美術館、サントリー美術館、森美術館などがあるため行かざるを得ないのだ)、私にとって最も食事をとりにくい場所の一つである。たまたまその辺で空腹になるとしぶしぶ食事をすることがあるのだが、その嫌な感じを想起させられた。





※とはいえ、六本木にとても感じの良いインド料理店があったのだが、あの店はどうなっただろう→今調べたところ、2021年に閉店していた。とても残念である。

佐藤壮馬「ELM」×本郷新「女の首」「アイヌの青年」「青年の首」:本郷の彫刻は頭部像3つながら「風雪の群像」を思わせるところがあるのだが、その3人がそろって鏡の埋め込まれた白い彫刻の前で困惑しているかのようだ。白い彫刻は「ELM」であるから、身近なもののはずなのだが、この「ELM」は異世界のものなのだろうか。





私の場合、作品を見ていていろいろな妄想が湧いてくるものは、自分好みであることが多い。今回はなかなか面白い展覧会であった。

記念館では6月1日よりあらたな「コレクション展」が開催されているようだが、こちらは見慣れた作品が多く、いつもの感じであった。



この後、炭酸と会社用のお菓子を買って帰宅。
コメント

20240706ギャラリー巡り

2024-07-06 16:00:27 | 美術・アート
本日は三越→スカイホール→さいとう→らいらっく→富士フイルム→大通→大丸→資料館の8か所。今一つ気力がわかない。

書店に立ち寄ったところ、気味の悪いコーナーがあった。誰一人このエリアには人がいなかったのだが、立入禁止なのかな。それとも結界が張ってあって、無意識のうちに避けてしまうのかな。



■らいらっくぎゃらりい「香西信行展」。土曜日の開廊はないようで、今日も部屋の外からざっと撮影。





■大丸「D-art,ART2024」。7階催事場では17のギャラリーがコーナーを作り、それぞれ絵画・彫刻作品などを展示していた。また、1階のイベントスペースでも展示ありだ。

西11丁目付近の「オリンピック・シンボル」。これは過去にオリンピックを開催した都市で設置することができるのである。



それにしても、よくもまあ、あんな汚職と非スポーツの祭典をのうのうと開催できると思ってたよね、札幌市。


→これは五輪マークを嫌がらせで横から撮影したもの。

札幌市資料館前の島袋道浩「一石を投じる」。今年も上部の空洞部分から草が伸びている。いつかまた花をつける日はあるだろうか(2015年に小さな花が咲いていたことがあるのだ)。

コメント

暑い小樽(4)

2024-06-29 16:45:01 | 美術・アート
■市立小樽文学館「さあみんな、紙芝居の時間だよ! -昭和の教育紙芝居展-」。
教育紙芝居と銘打っているだけあって、「くもの糸」「はだかの王様」「走れメロス」「アンクルトムの小屋」「鉄腕アトム」「恩しゅうの彼方に」などの紙芝居が展示されていた。ただ「くもの糸」なんて、お釈迦様の悪意としか思えないよな。あれカンダタが余計なことを言わずに上がって来たら、その他の罪人たちも全員天国に来ちゃうんだけど、その覚悟はあったの?



■市立小樽美術館「7人のアヴァンギャルド SEVEN DADA's」。1970年代のダダイズムって、何か微妙だよな。これは自分の前の世代の芸術に対する嫌悪感(これ、各時代で必ず生じるものだと思う)に由来するかも。とはいえ、興味深い作品は多い。

阿部典英「Tie-up」:人間の腹から尻にかけてをアルミニウムでかたどり、そこに回される手を浮かび上がらせた作品。7点組なので存在感がある。
新井善則「Soft Landing to Season」:縦線で構成された作品2点と横線で構成された作品2点を組み合わせて展示したもの。かすれやにじみがあるため、幾何学的な感じは薄い。
岡倉佐由美「フィルムコレクション」「豆本Box」「マイフェイヴァリット1・2・3」:ガラクタを寄せ集めたようでいて、作家の美意識が宿るタイプの作品。

佐渡富士夫「無題」:硬質なものの表面やラムネ菓子のように見えるもの、また木の素材を生かした作品群。
千葉豪「(タイトル不詳)」:黒地に木材を縦横に配して、かすかに青い色を忍ばせた版画が良かった。
楢原武正「大地開墾」:展示室の入口にバーンと闇と太陽が配置されている。もう少し場所が広ければ…。

3階では一原有徳の作品が展示されている。
「W2-3」:リングプルのような形の中に、さまざまなシンボルが色付きで配置されている。一原の好物コレクションという感じか。
「静」:3枚の鏡のような金属板には横に焼き跡がついている。その前に黄・赤・緑の棒が立てかけられており、十字架を思わせる。一原が明確なイメージを描くのは珍しいのではないか(本人は「何かをイメージしたものじゃない」というかもしれないが)。



暑かったので、ペットボトル入りのお茶を買い、文学館カフェでグビグビ飲む。持ってきた本を読んでしまったので、古書から1冊購入(値段はドネーション形式で気持ちだけ入れる)。

本を読みながら、しばし休憩だ。
コメント

暑い小樽(3)

2024-06-29 14:51:17 | 美術・アート
■小樽芸術村旧三井銀行小樽支店「新版画 大正に花開いた情熱」。
川瀬巴水「旅みやげ第三集秋田土崎」:のんびりした夕景だが、古くから北前船が来る海運の要所だったらしい。そう言われると奥の方に倉庫群らしきものが見える。



川瀬巴水「平泉金色堂」:巴水はこの作品の完成を見ることなく亡くなり、百日法要で親戚・関係者に配られた絶筆だとか(展示作は平成に入ってから摺られた後摺)。



石川寅治「裸女十種 踊り」:新版画と言えば川瀬巴水と吉田博が筆頭だろうが、他にも紹介されている人が何人かいた。「裸女十種」は非常に人気があったが(分かります分かります)、刊行の翌年、発禁になったとか。それほどエロいわけでもないけど、「踊り」ってストリップのことなのだろうなあ。



旧三井銀行小樽支店に来るたびにプロジェクションマッピングの新作は出来ないのかとか、建物には何十回も来ているので見る気がしないから、観覧料が高いよなと思うのだが、どうにかならぬのか。

コメント

暑い小樽(2)

2024-06-29 14:01:00 | 美術・アート
駅前通りを港に向かって下る。閉鎖されてしまった運河プラザは良い場所にあるだけに何とかならないものか。



左に曲がって、まずはここからだ。

■うんがぷらすギャラリー「能面を打つ 外沢照章個展」。能舞台がある小樽で、現代の能面職人の個展である。
「蛙」:目の瞳孔のふちが金色になっているが、能面では死人の場合、どこかに金色が使われるのだそうだ。



「猿」:これは何かの象徴ではなくて、本当に猿の面らしい。



いわゆる誰もが思い浮かべる能面軍団。



会場中央に吊られている能面もあり、触れることはできないが、裏から視界を確認することができるのだ。わざと小ぶりに作ってあるらしく、とても見やすいとは言えないものなのである。



目が金色なので、皆さんこの世のものではない訳である。



職人さんがいらっしゃったので、能面を掘り出す前の木材を見せてもらったり(厚みは9~12cmくらいらしい)、彫りかけの面を触らせてもらうなど(重さが分かるのだが、面によって随分違う)、なかなか興味深い展覧会であった。少し歩いて次へ。

■小樽市総合博物館運河館「咲き誇れ、空と海のあいだに 小樽海岸の希少植物たち」。小樽市の海岸線70km(そんなにあるの)のうち、60%は自然海岸なのだそうだ。そこに生息している植物のうち、22種が絶滅を危惧されているとのこと。

ヒカリゴケやバシクルモン(忍路草の別名を持つ)は何となく絶滅感が漂っているが、桔梗(秋の七草のひとつ)も絶滅危惧II類なのだそうだ。



AIに自然保護を任せたら、人類抹殺を判断するに違いなかろう。



運河館を出ると、気持ちの良い快晴だ(だが暑い)。


コメント

20240622ギャラリー巡り

2024-06-22 13:00:48 | 美術・アート
本日はエッセ→大丸→スカイホール→さいとう→三越の5か所。

朝から病院の検査があり、さらに午後は所用があったため、その隙間でちょいとお茶を濁す結果となった。急いで回ったせいか、記憶もあまりなし。

札幌駅北側の紀伊国屋書店から地下街に入る最短の通路がホテルの営業中止のため閉鎖になっていた。



ここが通れないと、不便になりそうだな。
コメント

20240615ギャラリー巡り

2024-06-15 16:23:11 | 美術・アート
本日は三越→スカイホール→さいとう→市民→らいらっく→オマージュ→富士フイルム→大丸→エッセの9か所と小規模。

今日はそこまで暑くない中をスタート。



■スカイホール「永井美智子個展」。主に「円」をテーマにした幾何学的な形とカラフルな色彩の抽象画展。色あいが明るくてなかなか良い。

■スカイホール「西村一夫展 - 平・和 - 板による座る人々」。ある種の五百羅漢(座像50点が出品)を思わせる展覧会である。

■市民ギャラリー「第78回全道展」。私の方にパワーが無く、さーっと流してみる。森弘志「棘鰍」は相変わらず好みの作品。



■らいらっくぎゃらりい「Vol.3 上ノ大作展/空間造形」。今日は作者在廊のため中に入ってみることができた。
壁にかかっているセーターの毛糸がほどかれて…



こんな形になった。



すぐ近くに水産会社のショップがあるのだが、その入口に絵画が展示されているのに気がついた。

齋藤陽向「回帰1974」:美唄市出身で北海高校時代は美術部どんぐり会に所属していたとのこと。タイトルなどが鮭を思わせるということで、画家の後輩である二代目会長が包装紙や紙袋にこの作品を取り上げたのだとか。



■ギャラリー・オマージュ「仲浩克油彩画展」。オーソドックスな風景画になごむ。



■ギャラリーエッセ「北村哲朗 彫刻展 -樹憶III-」。大胆に木の材料を使った彫刻展。ちょうど作家の知り合いが来ていたせいか、落ち着いてみることができなかった。

札幌駅の北口付近にある彫刻は以前から知っているが、久しぶりに写真を撮影。

作者不詳(F.Mのイニシャルあり)「ふゆのつばさ」。なかなか目立たないのである。



流政之「デアイバチ」。こちらもひっそり立っていて、着目する人はほとんどいない感じだ。



このブログを見て彫刻を見に行く人もいないだろうが、たまに取り上げて見るのも良いだろう。
コメント

20240608ギャラリー巡り

2024-06-08 15:20:47 | 美術・アート
本日はHOKUBU→HOKKAIDO ART GALLERY→さいとう→スカイ→らいらっく→大丸→エッセ→創の8か所。なるべく街中を避けようとしたり(あの〇〇〇〇〇〇〇〇祭りという、パワハラ発祥イベントのため)、足が痛かったりした結果である。朝は暑くなる予感の中スタート。



■HOKUBU「伝統とつながった幸福のかたち」。スタンプカードが一杯になっていたので、今回は無料入館である。他の客もいない中、静かに鑑賞することができた。

徳力富吉郎「牡丹」:実直な花瓶の質感がいい。



平林孝央「湛」:なかなか独特の作風である。



平林孝央「岐」:この作者は道祖神をテーマにしているということだ。この作品などそういう感じが強い。



平林孝央「後戸(胎動-∮-模造品)」(カッコ内の記号はΦの環境依存文字):これなど道祖神は全く関係ないではないかとも思うが、それが彼岸と此岸をわける境目を意味するものであると思えば、この作品の中に入り込んでいくと「向こうの世界」に行ってしまうことになるのは明らかであり、ある種の境目を描いた作品と言えるのだろう。



そういえば、最近の人は「ツチノコ」を知らないのかな。



中村美穂「夜が満ちるまで」:非常に淡い光で風景を捉える人。特別な名所とも思われない何気ないビル(それでいて建物のカーブはちょっとただものではない感じ)を取り上げたところがいい。



中村美穂「青い風に吹かれて」:緑の山に囲まれた盆地にある街の風景。パッと見に綺麗に見えるのかもしれないが、私などは盆地にある田舎町の出身で、閉塞的な嫌な思い出しかない。



清水遠流「たばこ屋の店先」:展覧会タイトルそのままの作品が多かったのはこの作家である。これなんか、小樽博物館運河館にある昔の商店再現コーナーを思わせる。



清水遠流「蛸」(ママ):私が子供のころはまだ和凧(といってもお手軽品)があったが、小学生の頃になると洋凧(ゲイラカイトとか)がブームになり、すっかり時代は変わったのである。他にヨーヨーを描いた作品もあったのだが、これも私が小学生のころにはヨーヨーブームが来て、街角で世界ヨーヨーチャンピオンが試技を見せたり、サインをするというイベントがあったくらいなのである(←見たことのない人には何を言っているのか分からないと思うが)。



かように伝統というものはあっという間にうつろうものである(今、日本の伝統と思われている多くのことは明治以降の作られた風習に過ぎなかったりする)。

美術館の今日のお菓子コーナーには大福があり、かなり食べて見たかったが昼食に差し支えそうなので、一番小さな菓子を貰っておいた。そしていつものコーヒー休憩。有難いことである。





■HOKKAIDO ART GALLERY「空を眺める展」。撮影可能。
丁字元太「北の漁村」:こういうのがオーソドックスな北国の風景である。



井上まさじ「抽象」:長らくギャラリーミヤシタで個展をやっていた作家の作品。タイトル通り抽象画なのだろうが、ここに人々は夕焼け(朝焼け)空を見るであろう。



クレイツ「大西洋」:ラトビア海景画派の代表作家の一人、と紹介されていた。西洋海景の伝統作品という感じ。



■さいとうギャラリー「丸藤真智子 白鳥洋一 二人展」。あまり街中には立ち寄りたくなかったのだが、この展覧会を見たくなってしまい、やむを得ずここへ。いかにも絵画らしい展覧会である。

■らいらっくぎゃらりい「久野志乃展」。残念ながら土曜日の開廊が無く、部屋の外から撮影だけしておいた。作品名も不明。






→これなんか、素敵だよねえ。



■大丸催事場「藤城清治版画展~生きるよろこび~」「笹倉鉄平「原画&版画」展」。この展覧会はどちらも無料である。興味が皆無という訳でもないが、ささーっと眺めて終了。

コメント