ゆめ未来     

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君の膵臓をたべたい  住野よる

2017年01月14日 | もう一冊読んでみた
君の膵臓をたべたい   2017.1.14

去年、本屋さんで少し立ち読みをして、そのままになっていた
君の膵臓をたべたい』を一年くらいたって思いだした。

余命幾ばくもないという設定がなければ、草食系男子と肉食系女子の自分探しの友情物語なんだろうなあ、と思う。

後から、あの時はこうだったの、本当はこう思ってたんだよ、という話を聞かされるのは、ぼくは好きでない。
この歳まで生きていれば、家族との悲しい別れや大切な人や親友に突然訪れた死のひとつやふたつ誰でも経験していることだろう。
あとに残されたぼくや君は、伝えられなかったことの無念さに、何度、臍をかむ思いをしたことだろうね。
危機的状況のなかで、伝えられる時間的な余裕があったときですら、相手があることだからと泣く泣くあきらめたこともある。
今は、近くの公園を散歩しながら天に向かって、君たちに語りかけることだけが、ぼくに出来る残された唯一のことなのだ。

天国につながる携帯電話があればいいのにと、主のきえた番号を眺める

 「もう一度、旅行したかったなぁ」

思うことは、やり残したことのあきらめか。

 『 君の膵臓をたべたい/住野よる/双葉社 』


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