■罪と祈り/貫井徳郎 2020.3.23
貫井徳郎著 『罪と祈り』 を読みました。
出てくる人、出てくる人、登場人物の誰もが幸せになれない人生の選択をします。
そんななかで、亮輔と賢剛の友情が壊れなかったのが唯一の救いでした。
まさに、明日への祈りの小説なのです。
ふだんは、そんなことをまったく意識していなかった。父がどんな人生を送ってきたか、じっくり聞く必要を覚えたこともない。とはいえ、それはどこの家庭でも同じだろうから、うちだけが特別変わっているとは思わなかった。もっと言ってしまえば、亮輔は父の過去や生い立ちに興味がなかった。
「どうなのかしらね。あなたが見ていたお父さんも、それはそれで本当のお父さんだったと思うけど」
人の死によって残された悲しみは、時間の経過に伴って癒える場合とそうでない場合があるのかもしれない。悲しみが薄まったのではなく、単に心の奥深くに隠れいただけならば、亮輔はそれを呼び覚ましてしまったようだ。
「相手は結婚して子供までいるのに、翔くんも純情よねぇ。純愛は美しいけど、度が過ぎると困りものね」
「人は誰でも、生きていればいろいろなものを背負う。辰司さんも背負っていたものが多かったってことだろう」
『 罪と祈り/貫井徳郎/実業之日本社 』
貫井徳郎著 『罪と祈り』 を読みました。
出てくる人、出てくる人、登場人物の誰もが幸せになれない人生の選択をします。
そんななかで、亮輔と賢剛の友情が壊れなかったのが唯一の救いでした。
まさに、明日への祈りの小説なのです。
ふだんは、そんなことをまったく意識していなかった。父がどんな人生を送ってきたか、じっくり聞く必要を覚えたこともない。とはいえ、それはどこの家庭でも同じだろうから、うちだけが特別変わっているとは思わなかった。もっと言ってしまえば、亮輔は父の過去や生い立ちに興味がなかった。
「どうなのかしらね。あなたが見ていたお父さんも、それはそれで本当のお父さんだったと思うけど」
人の死によって残された悲しみは、時間の経過に伴って癒える場合とそうでない場合があるのかもしれない。悲しみが薄まったのではなく、単に心の奥深くに隠れいただけならば、亮輔はそれを呼び覚ましてしまったようだ。
「相手は結婚して子供までいるのに、翔くんも純情よねぇ。純愛は美しいけど、度が過ぎると困りものね」
「人は誰でも、生きていればいろいろなものを背負う。辰司さんも背負っていたものが多かったってことだろう」
『 罪と祈り/貫井徳郎/実業之日本社 』
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