くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

日本口腔インプラント学会第33回九州支部学術大会に参加しました。

2016年02月12日 | 外部セミナー

2016年1月30,31日に佐賀市文化会館で開催された日本口腔インプラント学会第33回九州支部学術大会に参加してきました。初日は、専門医教育講座として、北海道で開業されている吉村治範先生の講演を聞きました。「安心・安全・確実なインプラント治療を提供するために-リスクマネージメントに配慮した診療室体制の整備-」という題目の講演でした。インプラント治療を術前・術中・術後管理に至るまでより成功に導くためには、歯科医療従事者の知識とスキルの確立はもちろんのこと、チーム医療・コミュニケーションスキル・消毒滅菌系の確立・医療安全活動・メンテナンスシステムの確立などのノンテクニカルスキルへの努力が必要であるということを、吉村先生の診療所の取組を通して講演されました。このことは、われわれ、市丸歯科でも常に意識していることであり、あらためて当院の取組みやシステムが間違っていないことを再確認できました。

2日目は、午前中に3題の特別講演を聞きました。1題目は、中国上海浦南病院口腔インプラント部の安吉祐先生による、中国と韓国の歯科インプラントの状況についての講演でした。2題目は富山大学歯科口腔外科教授の野口誠先生による高齢化社会におけるインプラント治療について、口腔外科医の立場からの留意すべきことについての講演でした。我々、歯科医療者は、高齢化社会とインプラント治療などの高度な歯科医療技術の進歩に伴い、一昔前と違って、口腔内だけでなく、全身についての知識をより広く・詳細に要求される時代になってきていることを実感する内容でした。3題目は、長崎大学口腔インプラント学分野教授の澤瀬隆先生によるインプラント表面性状の歴史的変遷とその臨床効果についての講演で、最新のエビデンスを論文を通して紹介していただきました。また、現在取り組まれている研究成果の一部の話も聞くことができました。

午後からは、一般講演ということで、九州の開業医や大学の先生による研究発表・臨床報告を聞きました。この中の一つに、九州大学の田中秀明先生による「下顎片側遊離端欠損モデルにおけるサージカルガイドを用いたインプラント埋入手術の精度に関する検討」という題目の発表がありました。この研究は、今やインプラント手術には欠かせないとされる手術用のガイドの精度について考察した研究で、当院も共同研究者として、院長の市丸と歯科医師の内藤も関わっており、今回の発表メンバーにも含まれました。

すべての講演が午後5時近くまでありましたが、最後までみっちりと勉強して帰ってきました。

当院では、学会や研修会に積極的に参加し、知識と技術を研鑽することで、患者様の健康推進・維持に少しでも役立てられるように努めております。何かお口のことでお悩みの方は、是非、ご相談ください。

 

     くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

副院長 山口 竜亮