法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

新人営業の教科書 (8)- 営業に必要なスキルの体系化 - 営業に必要な知識 - ④ 「顧客に関する知識」の続き

2024-06-22 17:21:37 | 新人営業の教科書
さて、『顧客と「顧客の顧客」「顧客の仕入れ先」に関する知識』の続きです。

最初にお断りしておきますが、
以下に説明する情報がすべて揃うことはないでしょう。

不足情報がある中で、創造力(想像力)を働かせ、最善の営業戦略を練ることが大切なのです。全部の情報を揃えることにエネルギーを使いすぎないようにしましょう。情報収集そのものが営業の目的になってはいけません。



a.企業業績、関連事業業績、中期・長期投資計画、本年度投資計画
帝国データバンク、東京商工リサーチ、きんざい「業種別審査辞典」、東洋経済「会社四季報」、Webサイトの株主向けの情報や経済新聞、業界新聞などでこれらの情報を収集します。関連事業の企画部門や購買部門からも必要な情報を入手できる場合もあります。もっと効果的なのは、会社のマネージメント同士が懇意になり、日ごろの付き合いの中で、投資情報等を聞き出すことで、現実的で精度の高い情報を入手可能となります。

b.問題・課題
企業には大きな経営課題から現場の問題・課題まで様々な問題・課題があります。ここでは、貴社が提供するソリューション(商品)に関連する問題・課題を整理します。それらが経営課題と結びついていれば、実施の可能性は高くなります。

c. 組織図(全体・関連部署)
当該企業全体の組織および案件と関連のある部署の組織図を入手し、当該企業の構造と関係者を明確にします。組織を明確にすることにより、次の項目「意思決定プロセス」も見えてきます。
既存顧客の場合は、組織図上で、貴社に好意的な顧客、貴社に好意的でない顧客(いわゆるアンチ)と中立的な顧客に色分けしましょう。人間関係構築に関する課題が見えてきます。

d. 意思決定プロセス
意思決定プロセスは、投資計画立案段階なのか、実施を決める段階なのかなど、案件の進捗状況や会社の組織あるいは購買手続きの変更等により変わっていきます。また、最終的には社長あるいは当該事業の事業部長・役員が承認することになるのでしょうが、実際には現場の課長の意見が尊重される会社もあります。実質的で最新の意思決定プロセスを把握しておきましょう。

とはいえ、新規顧客でここまで調べるのは無理です。

顧客との関係を強化していく中で、意思決定プロセスを頭に入れて調べていきましょう。


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