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映画『東京家族』について

1946年の精神(11)

2017年12月03日 | 映画『東京家族』



 



 この本の面白い所は、著者である丸山真男の文章を烈しく批判している E・サイデンステッカー の論文も、巻末に収録されていることだ。




 曰く、“彼の文体たるや不自然に力みかえり、重くるしくドイツ的な理論図式に押しつぶされて、およそユーモアを欠いている。”

 また曰く、“さまざまな観念がこんぐらかった彼の文章を見てゆくと、それが対象とする日本国民とその過去の倒錯についてのべるところよりも、むしろ、その中にあらわにされている「丸山教団」や日本知識人とその現在の倒錯を探るために読みたいという強い誘惑をおぼえる。”

 と散々な評価であるが、当ブログ「1946年の精神(4)(6)」で紹介した小論は、1964年に行われた講演を元に、翌年論文として発表したものなので、とてもわかりやすい。因みに「(4)」で作った年表の原文は、こんな感じになっている。









 これに若干『日本史年表増補版』(岩波書店)の情報を入れて構成した。新聞広告によると、この『日本史年表』の改訂版が出たようなので、アマゾンのサイトを見てみると、「お勧め商品」として『地球全史スーパー年表』(同)が表示され、面白そうなのでおもわずそちらを買ってしまった(笑)。これは2014年発行,2015年第3刷であるので、現在(一部地域で)大きな話題となっている「チバニアン」がまだ反映されていなかった。
































 

 「チバニアン」が正式登録されたら変更されるのであろう。こういうこともあるので、辞書や年表はいつも新しいものを使いたいものである。
 それはいいとして、この丸山論文『憲法第九条をめぐる若干の考察』には、もう少し読み込んでおきたい部分があるので、これからちょっと続けてみる。


 


 

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