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映画『東京家族』について

1946年の精神(14)

2017年12月24日 | 映画『東京家族』
 映画監督のマイケル・ムーア氏は時折、ハッとさせるツイートを出す。

 「1946年から48年、ドイツ,日本,イタリアのファシスト国家を破った後、ルーズベルト/トルーマン政権の官公吏がこれらの国々の新しい憲法を書くことを助け、その全てに女性のための平等な権利を含めた。これはまだ今日まで我々自身の合衆国憲法にはないものなのだ!」



 日本国憲法の「女性の権利」の条項、その確立のために尽力したのがベアテ・シロタ・ゴードンだと伝えられている。そしてそれはドイツ,イタリアでも同じ状況があり、その他多くの人類の理想の条項が各憲法には書き入れられている。








 『憲法成立の経緯と憲法上の諸問題』 入江俊郎論集
 これは厚い本なのでザッと読んだだけであるが、理想の現実化のために骨身を削る行政官の姿が記録されている。





 米国としては現実的な、来たるソ連との覇権争いの為の布石という思惑もあったであろう。しかしそれ以上に、世界に理想を広めたいという強い意志が感じられる。歴史に「もし」はない。けれどもあの時、米国の政権が民主党のルーズベルト/トルーマンでなく、共和党政権であったなら、三国の憲法はかなり違っていたと予想される。「政治は誰がやっても同じ」という言説があるが、それは全くの間違いなのだ



 
 















今日のマイケル・ムーア氏のリツイート。









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