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モテ男とエロ資本あり女しか結婚できない?

2024年09月02日 00時05分11秒 | 女と男のこと



モテ男とエロ資本あり女しか結婚できない悲劇、橘玲氏「少子化は自由恋愛の帰結、弱者男性と上方婚女性が大量発生」
3/19(火) 11:02配信


 これも「不都合な事実」ですが、女性が男性の収入を気にするのに対して、男性にとってもっとも関心が高いのが女性の年齢です。エロティック・キャピタルはイギリスの社会学者キャサリン・ハキムの用語ですが、女性なら誰もが気づいているように、10代半ばから増えはじめ、20代前半でピークに達し、30代半ばを過ぎると減少します


モテ男とエロ資本あり女しか結婚できない?(提供:Tomoharu_photography/イメージマート)


 2023年の出生数が過去最少の75.8万人だった(速報値)。婚外子が極めて少ない日本においては、婚姻数の減少が少子化とつながっており、未婚者の急増が少子化の本質である。

 国立社会保障・人口問題研究所の調査によると結婚するカップルの約9割が恋愛結婚。1965年には見合い結婚が44.9%を占めていたが、2015年には5.3%まで低下した。
 作家の橘玲氏は「(自由恋愛全盛の)現代は“一夫一妻制”がもはや破綻しており、特に大量の男性が結婚できない時代」だと説く。急増する未婚男女を救うソリューションは?  インタビューを2回に分けて掲載する。(JBpress)
 (湯浅 大輝:フリージャーナリスト)


【写真】エロティック・キャピタルってどんなもの?


 【後編】橘玲氏に聞く少子化対策「自由恋愛で『一夫一妻制』は崩壊! 会社は社内結婚の斡旋を」、男性は「インセル」の懸念も


■ 現代社会の「性戦略」はシビアだ


 ──橘さんは以前から「自由恋愛をして結婚し、子どもを産む」という社会通念が広がった現代社会は人類史を振り返っても極めて異常であり、特に大部分の男性にとって悲劇的だと主張されています。どういうことですか。


 橘玲氏(以下、敬称略):誰も触れたがらないので私が言うしかないのですが、若い男女の恋愛はメディアがつくった「対等な男女が自由に交際して、恋愛関係に発展する」というイメージのような甘いものではありません。「性戦略」とは、もっとシビアなものです。


 ヒト以外の多くの生き物と同じく、ほぼゼロコストで精子をいくらでもつくることができる男と、卵子の数に限りがあり、妊娠すれば出産まで9カ月もかかり、その後も授乳などで大きなコストがかかる女では、性戦略が「非対称」になります。


 後世に残す遺伝子を最大化する最適な性戦略は、男にとっては「妊娠可能な女と片っ端からセックスする」ですが、これでは生まれた子どもが放置され母親は路頭に迷ってしまいますから、女にとっての最適戦略は「できるだけ男を選り好みする」になります。


 恋愛は2段階に分かれていて、最初は男が女に求愛し女が選択し、次の段階では、選ばれた男(モテ)が長期につき合う女を選択します。


 少女マンガやラノベで繰り返し描かれてきた「王子様が地味な女の子に恋をする」というストーリーは、この第2段階を舞台にしていますが、その前の段階で多くの男(非モテ)が脱落してしまうことは、これまでずっと見てはいけないものにされてきました。


■ 自由恋愛は弱肉強食、「弱者男性」の大量発生は必然


 橘:人類史の大半において、誰とパートナーになるかは家族や地域の共同体が決めてきましたが、近代になってから、とりわけ第2次世界大戦以降はそれが個人の自由意思に変わりました。


 これはもちろんよいことですが、自由な恋愛市場では(第1段階では)選択権をもつ女が圧倒的な強者になり、その壁を突破できない男がどんどん増えていく負の側面があります。


 私は『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』(SBクリエイティブ)という本を監訳しましたが、これは進化論をもとに女が男に求める要素を解き明かし、「女が望むような男になろう」と提案する本です。


 著者のジェフリー・ミラーは進化心理学者で、米国保守系の言論人ですが、そんな彼の問題意識も「女から選ばれない男が増えている」ことです。日本でも「弱者男性」という言葉が定着しましたが、これは世界的な現象で、多くの男が自由恋愛の最初のステップをクリアするのが難しくなっているのです。


 自由恋愛では自由な意思でパートナーが決まり、最初の選択権は女にあるわけですから、男は女に選択してもらえるよう頑張るしかありません。アメリカでは、トランプを支持し“極右”といわれる学者が、こんな本を書くようになったのです。


 少子化が進む日本でも結婚するカップルの数が減っていることは認識されていますが、その背景ある「性愛格差(非モテ問題)」はある種のタブーになっていて、触れられないのが現状でしょう。


 ──女性に選ばれるためには、どうすればよいのでしょう。


■ 女は「私の男は自分より上」と説明しなければならない


 橘:ミラーによれば、この男性なら長くつき合って自分と子どもの面倒をみてくれると思われることと、女友だちに自慢できる男になることです。「上方婚」は自分より「上」と感じる男を選り好みすることですが、日本よりずっと女性が自立しているアメリカでも上方婚の傾向は顕著です。


 ヒトは旧石器時代の狩猟採集社会で進化しましたが、そこでの女の最大のリスクは、出産したあとに父親に裏切られることでした。霊長類も同じですが、父親から資源の提供を受けられない「母子家庭」になってしまうと、子どもが生き延びられる可能性が大きく下がってしまいます。


 フェミニストは異論があるかもしれませんが、このようにして女は、本能的に共同体内で地位の高い男を求めるようになったのでしょう。


 社会のリベラル化が進んだことで、高学歴・高収入の女性が増えています。いまでは、男より女の方が稼いでいるのも珍しくなくなりました。


 それでも女性の側に上方婚指向が残っていると、自分より「上」の男は少数しかいないわけですから、マッチングが難しくなります。これが、低収入の男と、高収入の女の未婚率が高くなる理由
でしょう。


■ 女は徐々に「エロティック・キャピタル」が減っていく? 


 ──女性が働いて、男性が家庭で家事・育児をするというのはやはり難しいですか? 


 橘:私の知り合いに、妻がバリキャリで夫が子育てする「専業主夫」の家庭があります。でもこのケースは、夫はたしかにあまり収入がありませんが、賞をとった画家で個展も開いています。


 女性は、新しい彼氏ができると女友だちから必ず、「どういうひと?」と訊かれるそうです。女性の恋愛では選り好みの基準がきわめて重要ですから、自分がなぜその男性を選んだのかを説明しなければならないのでしょう。


 これが「女友だちに自慢できる男がモテる」理由で、知人の場合は「夫はお金は稼げないけど、けっこう有名な画家なの」と答えることで「説明責任」を果たせるのです。


 それに対して男友だちの間では、つき合っている相手の学歴やキャリアが興味の対象になることはほとんどありません。「お前の彼女、美人なの?」のひと言で終わってしまいます。あまり指摘されませんが、この大きなギャップも男と女の性戦略の非対称性から生まれるのでしょう。


 女性の上方婚指向は、とりわけ収入の少ない男性にとって、恋愛のハードルを大きく引き上げますが、女性の側も「もっと良い人がいるかもしれない」と高望みしているうちに、「エロティック・キャピタル(エロス資本)」のピークを過ぎてしまうかもしれません。


 これも「不都合な事実」ですが、女性が男性の収入を気にするのに対して、男性にとってもっとも関心が高いのが女性の年齢です。エロティック・キャピタルはイギリスの社会学者キャサリン・ハキムの用語ですが、女性なら誰もが気づいているように、10代半ばから増えはじめ、20代前半でピークに達し、30代半ばを過ぎると減少します


 これもフェミニストから怒られるかもしれませんが、エロス資本を前提にしないかぎり、「パパ活」のような社会現象を説明することはできないでしょう。


■ 「性愛格差」のアホらしさに気づいた賢い男女から結婚していく


 ──現代は自由恋愛全盛で、お見合い結婚も超少数。必然的に結婚の数も減りますね。


 橘:社会がリベラル化して自由恋愛が当たり前になると、女性の選り好みはより厳しくなり、多くの男性にとって恋愛は「無理ゲー」化してしまいます。これが「モテ/非モテ」問題で、マッチングアプリが男女の性愛格差をより拡大しています。


 女は性愛の第1段階では恋愛強者ですが、第2段階でモテの男に選ばれようとすると、ライバルはたくさんいるわけですから、こんどは恋愛弱者の側になってしまいます。最近、20代の若い男女と話していると、こういう性愛ゲーム(無理ゲー)から距離を置きはじめているように感じることがあります。


 彼ら/彼女たちは高望みせず、「しっかりしていて、そこそこ賢ければいいかな」という基準でパートナーを選び、その選択に満足して堅実な生活を営んでいます。こうしたカップルが共働きで世帯年収1000万円を超えるパワーカップルになり、協力しあいながら子どもを育てているのでしょう。


 女性の不満の第一は「いい男はみんな結婚している」だそうですが、自分を客観視できる賢い男は、賢い女を見つけてさっさと恋愛市場から退場していくのです。

>>【後編】橘玲氏に聞く少子化対策「自由恋愛で『一夫一妻制』は崩壊! 会社は社内結婚の斡旋を」、男性は「インセル」の懸念も










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