泉区生活支援ネットワーク

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難聴・自閉症の男性 15日から個展 仙台

2015年01月14日 | 余暇・芸術・スポーツ情報
(「河北新報」平成27年1月14日(水)付け記事より引用)
 先天性の難聴と自閉症の川辺拓也さん(23)=仙台市泉区=が15~20日、青葉区一番町のギャラリー・くろすろーどで初の個展「ボクは絵を描く」を開く。作品は、非凡なデザインセンスが感じられるものばかり。創作活動に励むことで成長してきた姿を披露する。

 川辺さんは耳が聞こえにくいため言葉をほとんど話せず、簡単な意思疎通しかできない。現在は障害者就労支援施設に通う。

 絵に本格的に取り組むようになったのは10年ほど前。創造表現アトリエ「ハート&アート空間ビーアイ」(青葉区、関口怜子代表)でデジタルカメラと出合ったことがきっかけだった。

 小学2年から週1回通うビーアイでは、窓から車の往来を眺める日が続いた。デジタルカメラを手にしてからは好きな車や職員を撮るようになり、絵を描く時間が増えた。「何を見て何に興味を持っているかが、写真で初めて分かった」と関口さんは振り返る。

 来客や仲間に菓子を配ったり道具を片付けたりと、次第に他者と交流を持つようになった。関口さんが川辺さんの絵を「すごいね」「いいねえ」と大声で褒め続けたところ、おととし12月、「いいねえ」と初めて言葉を発したという。

 個展には絵画約25点を出品する。墨で描いた奈良・室生寺の十一面観音菩薩(ぼさつ)立像、原色を組み合わせた富士山、花柄模様の布を使ったコラージュなど、どれもみずみずしい生命力と優しさにあふれている。

 美術家でもある関口さんは「絵の創作を通じて、周りのものや人間に関心を持ち始めた。会場に足を運び、本人に感想を伝えてほしい。それが新しい世界への扉を開くことになる」と期待する。

 個展は午前11時~午後7時(最終日は午後5時)。入場無料。連絡先はビーアイ022(262)2969。
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