
サッカーのまち、浦和に「浦和レッズ」が生まれて12年で20年。
オリンピックのサッカー報道の陰になって、ほとんど報道されなかったものの12年8月4日、本拠地の「埼玉スタジアム2002」で行われた対FC東京戦で、20年間のレッズのリーグ戦の入場数が1千万人(J2時代の入場者を含む)を突破した。
Jリーグ史上の快挙である。
最近の成績はともかく、人気、観客動員数はJリーグで抜群。入場者数では、2位の横浜マリノスを約300万人も大きく引き離している。次いでアルビレックス新潟、鹿島アントラーズ、名古屋グランパスの順になるという。(朝日) 野球で言えば、巨人軍といったところだ。
チーム名には各国語が入れ混じってまぎらわしい。それと対照的に、「浦和レッズ」は単純明快。アマチュアサッカーの名門「三菱重工業サッカー部」→「三菱自工サッカー部」が前身なので、そのイメージカラーが赤、それに三菱グループのマークがご存知赤のスリーダイヤモンドだから、ずばり「レッド=赤」なのである。選手のシャツも赤シャツだ。
アマチュアからプロのJリーグへの動きの中で、フランチャイズを探していた三菱自工と浦和市の思惑が一致して1992年、「三菱浦和フットボールクラブ」(愛称:浦和レッズ)として結成された。
1996年「浦和レッドダイヤモンズ」と改名された本社は、日本最大、アジアでも最大級の63,700人収容を誇るサッカー専用の「埼玉スタジアム2002」(さいたま市緑区中野田)の中にある。
2002がついているのは、この年開かれたワールドカップの会場になったからだ。株は、三菱自工が50%余、さいたま市と埼玉県も5%ずつ持ち、埼玉市長も取締役に名を連ねる。
J1リーグでの優勝経験は一度(06年)、J2降格(1999)の経験もあるのに、リーグ開幕当時から熱狂的とよく言われる多くのサポーターを抱えていることで知られる。08年にはリーグ史上最高の80万人超の観客動員数を記録している。
熱心なサポーターが多いだけに問題も起こす。
14年3月8日に埼玉スタジアムで行われた対サガン鳥栖戦で男性サポーター3人がレッズのゴール裏スタンド入り口に「JAPANESE ONLY(日本人以外お断り)」の横断幕を掲げた。
クラブは撤去を指示したが、サポーターの了承を得るのに時間がかかり、試合終了まで3時間以上掲げられた(読売)。
このような差別的表現は、国際サッカー連盟(FIFA)、日本サッカー協会、Jリーグも禁止している。Jリーグはレッズの管理責任を問い、村井満チェアマンは13日、Jリーグ22年目で初めての「無観客試合」開催の処分を科した。
レッズの淵田敬三社長は会見で、横断幕を掲げたグループが属するグループ約20人にレッズ戦入場無期限禁止、当面レッズサポーターが横断幕、ゲートフラッグ、旗類などを掲げる行為を禁止すると発表した。
4月6日からは、クラブで作成した旗については許可することにした。
レッズは3月23日、ホームの埼玉スタジアム(6万3700人収容)で対清水戦を観客がいない状態で試合、入場料だけで1億円近い損失になった。
これに先立ち3月15日、広島であった対広島戦では、レッズから32人のスタッフや警備員が派遣され、横断幕と旗が消えた。浦和側スタンドでは、約1800人のサポーターはタオルマフラーを掲げて応援した。
レッズサポーターは10年5月の対仙台戦でも、「相手選手を人種差別的な言葉で中傷した」として500万円の制裁金の処分を受けている。
ゴール裏に陣取り、熱狂的な声援を送ってきたサポーターグループ11団体は3月28日、自主的に解散した。
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