18年4月16日、米マサチューセッツ州ボストンで行われた第122回ボストンマラソンで、埼玉県職員(県立久喜高定時制、事務)の川内優輝選手(31)が2時間15分58秒で、日本男子では1987年の瀬古利彦選手以来31年ぶりに優勝した。
川内選手は瀬古選手が優勝した1987年生まれ。日本選手の優勝は8人目。久喜市立(旧鷲宮町立)鷲宮中、春日部東高校。学習院大学法学部卒。トレーニング代わりに数多くのレースに出場するのが独自のスタイル。海外のメジャーレースで優勝したのは初めてだ。
冬のような寒さと強い風雨の中、昨年の覇者ケニアのジョフリー・キルイを40km付近で抜き去り、過酷な条件下のレースでの強さを証明した。
1897年に始まったボストンマラソンは、五輪を除いた世界最古の大会。川内選手は、実業団などに属さない「市民ランナー」で、”公務員ランナー”として親しまれている。
川内選手は4月19日、久喜高校で記者会見、19年3月末で県職員を退職、プロに転向すると明らかにした。ボストンマラソンでは15万ドル(約1590万円)優勝賞金をもらったが、それを活動資金にするという。「思い切り走れるのはあと10年もない。死ぬときに後悔したくない」と語った。
同選手(32)は19年3月24日、久喜市主催の「第4回よろこびのまち久喜マラソン大会」のハーフの部にゲストランナーとして忍者の仮装で参加した。これには弟のプロランナー鮮輝(よしき)さん、市議の鴻輝(こうき)さん、母親の美加さんも一緒に出場した。
これに先立ち、同年2月25日の東京マラソン2018で、寄居町男衾中、武蔵越生高、東洋大経済学部卒、ホンダ所属の設楽悠太選手(26)が2時間6分11秒の日本最高記録を出して優勝、報奨金1億円を獲得、話題を呼んだ。
高岡寿成選手(カネボウ)が保持していた記録を16年ぶりに5秒更新したもので、報奨金は、日本実業団陸上競技連合が設けた。贈られたのは男女を通じて初めて。
優勝者はケニアのディクソン・チュンバ選手だったが、41秒遅れの総合2位で日本人ではトップだった。
本県出身のマラソンランナーの相次ぐ健闘に県中が沸き立った。
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