三十六歌仙 公:公任 俊:俊成 凡河内躬恒 以川久とも春乃光盤和可那久尓ま多みよしのゝやまは遊きふる 俊 画家不明 心あてにおらばやおらむ初霜のをきまどはせるしら菊の花 公 筆者不明 いづくとも春のひかりはわかなくにまだみよしのゝ山は雪ふる 俊 中院通茂筆 いづくともはるのひかりはわかなくにまだみよしのゝやまはゆきふる 俊 久我広通筆 いづくともはるのひかりはわかなくにまたみよしのゝ山は雪ふる 俊 画家不明 紀友則 秌かぜに初かりがねぞきこゆなるたが玉章をかけてきつらん 公 松木宗條筆 秋風に初かりがねぞきこゆなるたがたまづさをかきてきつらむ 公 画家不明 壬生忠岑春立つといふばかりにやみ吉野の山も霞て今朝は見ゆらむ 公 松風(不詳)画夢よりもはかなきものは夏の夜のあかつきかたのわかれ成けり 俊 筆者不明 有明のつれなくみえし別れよりあかつきはかりうきものはなし 俊 画家不明 有明のつれなく見えしわかれよりあかつきばかりうき物はなし 俊 筆者不明 有明のつれなくみえし別よりあかつきばかりうき物はなし 俊 日野西国豊筆 伊勢三輪の山いかに待ち見む年ふともたづぬる人もあらじと思へば 公 俊 妙法院暁延筆 三輪のやまいかにまちみんとしふともたづぬる人もあらじとおもへば 公 俊 園基福筆 みわのやまいかにまち見むとしふともだづぬるひともあらじとおもへば 公 俊 久我広通筆