新古今和歌集の部屋

明月記 建永元年八月二日 高松宮歌切出す

明月記 建永元年

八月
二日。天晴る。雨、間々降る。巳の時許りに参上す。御幸の御共、久しく参ぜらるの間、恐れを成すの由、越中を以て之を伺ふ。早く参ずべき由、仰せ事有り。今日猶、所に於いて、高松宮(世、飛礫宮と号す)の歌を出し了んぬ。未の時許りに、出でおはします。鳥羽殿に御幸。中御門(西)、大宮(南)、七条(西)、暫く七条殿に入りおはします。即ち又出でおはします。(此の間に雨降り、即ち止む)。北殿に入りおはします。即ち御馬にて、出でおはします。新造の御所を御覧ずるの間、左中弁と同船し、北殿に帰りて退出し、安楽寿院に参ず。ー略ー

高松宮 不明。
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