かさゝぎのわたせるはしにをく霜の白きをみれば夜ぞ深けにける 霜さむき夜は天の川のしろ/\とみゆるを、かさゝぎのはしとよめり。あながちに銀河に霜のをくみゆべきにあらず。此世界に霜さえわたり、天河もさやかにみゆれば、かさゝぎのはしにも、しもをくらんといへる心也。七夕、冬も会合の事ありと経説にあるよしいへる説、不用。 陽明文庫本