太鼓番屋
東本願寺
菊之門
玄関
集会場
白書院
小寝殿
鷺の間
薹所
薹所
寝殿
大門
番所
本堂
阿弥陀堂
鐘楼
東本願寺は烏丸六条の南にあり。宗旨は親鸞聖人の弘法にして開山より㐧十
一世顕如上人の嫡子教如上人慶長七年関東の 台命を蒙りて六町四方の寺
地を賜り新に御堂をいとなみ東本願寺御門跡と称し宗祖より十二世の血脈
を相續す。本堂は親鸞聖人自作の像を安置す。(坐像にして長二尺五寸餘なり。此尊像
はじめは上州厩橋妙安寺にあり 台命
によつて
當寺に遷す)脇壇には前住大僧正外歴代の畫影を安ず。餘間には九字十字の名號を
かくる。開山聖人の筆なり。阿弥陀堂の本尊阿弥陀佛は安阿弥の作也。(立像にして
長三尺計)
脇壇には聖徳太子法然上人其外三朝六高僧の畫像を安す。大門(本堂の前に有
階上に阿弥陀佛
の坐像を (大門の北にあり。初は秀吉公の壮観にして伏見城にあり双の扉に菊花の大門有
安置す。)菊門 金を鎮花飾をなして洛中の喜観なり。)
阿弥陀堂の門(これも伏見城よりこゝにうつす (伏見城中の井戸 玄関の式䑓
世の人日暮の門といふ )撞鐘堂 屋形なりといふ)
(楠にして長七間 (大廣間と号す 小寝殿(小廣間ともいふ。画は
幅三間の一枚板也)寝殿 画は山楽の筆也) 狩野山雪の筆也 )白書院黒書院の間
に鷺の間あり。能舞䑓は集会堂の西にあり。其外殿閣堂舎等花飾をつく
して他境に勝れり。繁にこれを略す。