医心方とは、鍼博士丹波康頼が編纂し、永観二年(984年)朝廷に献上された日本現存最古の医学書である。
巻第十四「卒死并傷寒」
治温瘧方 第十五
夫レ温瘧ト寒瘧ハ安ゾ舎ルヤ。温瘧ナル者ハ之ヲ得ルハ冬ニ風寒ニ中リ氣ヲ骨髄ノ中ニ藏メタルモノナリ。春ニ至リテ陽氣大イニ邪ヲ發スルモ邪氣出ヅルコト能ワザルナリ。因リテ大暑ニ遭ヘバ脳髄消鑠〔余ト灼ノ反シ〕シ、肌肉消釋シ湊理ニ泄ヲ發スルガ故ニ先ダチテ熱シ而ル後ニ寒シ。名ヅケテ温瘧ト曰フナリ。
参考
医心方 丹波康頼撰、槇佐知子全訳精解 筑摩書房
写真:今熊野観音寺医聖堂と医心方碑
最新の画像もっと見る
最近の「方丈記」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事