新古今和歌集の部屋

都名所図会 壬生寺 蔵書





壬生寺
 
 
 
               妙見堂
 更雀寺
 
 
    本堂           聖観音
 
 

 

 

  弁才天

 

       あいぜん堂

 
 蛭子森            観音堂

あたごまいりの
   みぶ狂言
むかしより定れる
狂言の数廿五番なり。
桶とり  花盗人
紅葉狩   猿
愛宕参り   狐さり
ほうらくわり 鵺
頼光山入 盲人川渡
節分     花見
猿引    焔魔角力
餓鬼責   曽我
さいのかはら 棒しばり 性悪坊主
熊坂 羅生門 湯立
あふひのうへ 男伊達
棒ふり


壬生大念佛は中興の
開山圓覚上人よりはじ
まり毎年三月十四日
十日十夜本堂に
修行す。此舎の中
種々の狂言をなす
事愚痴蒙昧
の輩勝縁を
結ばじめて菩
提の道に入しめん
がための方便
なるべし。
 
桶とりの
    狂言

壬生寺は五条坊門朱雀の東にあり。宗旨は真言律にして和州招提寺に属す。本尊地臧
 菩薩は坐像長二尺にして定朝の作也。當寺の草創は一條院御宇正暦二年にして
 開基は三井寺の快賢大僧都也。(姓は藤氏にて粟田関白道兼公の支族なり。智證大師に
               随身して天台の奥義を究む。永承十二年十一月十二日寂す) 
 地臧の尊像彫刻の志願を發し佛工定朝に命じて一千日の間に作り終る。相好
 圓備して恰生身に向ふが如し。是當寺の本尊也。又持物の錫杖は落慶の日本尊の四方
 霧深くして異香薫じ音樂幽に聞へて聖衆来迎の如し。午の尅に及んで漸霧晴たり。
 本尊を拝すれば忽然として六輪の錫杖を持し給ふ。又本尊ある夜の夢に此錫杖は釋尊
 伽羅陀にて延命地臧經を説給ふ時地中より出現なりと告給ふ。當寺の最初は草堂にて
 此本尊を安置す。寛弘二年に堂供養あつて小三井寺と号す。其後順徳院御宇建保
 年中に和州前吏平朝臣家平本尊の利益を蒙りてより堂舎僧房悉造営す。此時は
 寺を宝憧三昧と號す。又地臧院とも称す。白川院鳥羽院後白河院順徳院など
 も信教ありて行幸ならせ給ふ事當寺縁記に委し。中興は圓覚上人(和州服部の産にて
                               藤原廣元が子也 )
 大念仏(圓覚上人より始る。毎年三月十四日廿四に   壇供(毎年正月もちゐ鏡を備ふ
     至る。種々の猿楽をなす。是を壬生狂言といふ)   諸人これを設て横難を免る)














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