井蛙抄 六百番歌合 独鈷鎌首 一條法印云、左大將家六百番歌合の時、左右人数日々に參じて加評定て左右申詞を被書けり。自餘人數不參の日あれども寂蓮顯昭は毎日參じていさかひありけり。顯昭はひじりにて獨鈷をもちたりけり。寂蓮はかまくびをもたてゝいさかひけり。殿中の女房、例の獨鈷かまくびと名づけられけりと云々。