新古今和歌集の部屋

万葉集 都鳥考察


万葉集巻第二十4462
布奈藝保布 保利江乃可波乃 美奈伎波尓 伎為都々奈久波 美夜故杼里香蒙
舟競ふ堀江の川の水際に来居つつ鳴くは都鳥かも
右三首江邊作之

万葉集巻第二十の都鳥については、ユリカモメ、ミヤコドリであると言う説が有る。
しかし、ユリカモメ、ミヤコドリは、大陸からの渡り鳥で冬鳥であり、主にユリカモメは、関東、ミヤコドリは九州に飛来していた。
天平勝宝八歳丙申三月二十日は、ユリウス暦 756年4月23日であり、冬鳥のユリカモメもミヤコドリも見かける事は無い。
難波の堀江は、難波宮への海運を容易にするために掘られた川であり、満潮時には海水が流れ込む汽水川であったと思われる。
鳥の名前は、その鳴き声に由来すると言われ、古代人には、ウグヒス、ホトトギスと聞こえたらしい。
以上の事から、沿岸部や河口、干潟などに生息し、ミヤコと鳴き声が聞こえる鳥は、ウミネコであったと推察する。
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