夕顔 つきせずへだてたまへるつらさに、あはさじとおもひつるものを、いまだになのりし給へ。いとむくつけし。との給へどあまの子なれば。とてさすがにうちとけぬさまいとあひだれたり。 よし、これも我からめなり。とうらみ、かつはかたらひくらし給。 第十八 雜歌下 題しらず よみ人知らず 白波の寄する渚に世をすぐす海士の子なれば宿もさだめず