同 ○ふかゝらぬ外山の庵のね覚だにさぞな木の間の月はさびしき さぞなとはさふぞなり。外山はちかき山なり。こゝの 庵のねざめだにかくのごとし。いはんや深山幽谷 の月はと心をあまして讀給り。おそろしき 御むねのうちなり。是は深山月なり心おもし ろくきとくなる御哥なり。 ※出典 常縁聞書。ただし、「是は深山月」が「題は深山月」となっている。