源氏物語 浮舟
匂宮
峰の
雪
汀の氷
踏み分けて
君にぞ惑ふ
道は
惑はず
よみ:みねのゆきみぎわのこおりふみわけてきみにぞまどうみちはまどわず
意味:木幡の峰の雪や宇治川の岸辺の雪を苦労し踏み分けて、貴女への思いに迷いつつ、道は迷わず真っ直ぐに逢いに来たのですよ
備考:
浮舟
降り乱れ
汀に凍る
雪より
も
中空にてぞ
我は消ぬ
べ
き
よみ:ふりみだれみぎわのこおるゆきよりもなかぞらにてぞわれはけぬべき
意味:迷いに迷い心を乱して、どちらかの川岸の汀に凍って居着いている雪よりも、いっそ私は、空の途中で消えてしった方が良いでしょう。
備考:薫と匂宮の間で迷っている浮舟の比喩。
宇治川と朝日山