第六 冬歌
同じ(攝政太政大臣)家にて所の名を探りて冬の歌よませ侍りけるに伏見里の雪を 藤原有家朝臣
夢かよふ
道さへ絶えぬ
くれたけの伏見の
里の雪の
したをれ
読み:ゆめかようみちさえたえぬくれたけのふしみのさとのゆきのしたおれ 隠
意訳:伏見の里では、降り積もる雪に通ってくる道だけでなく、あの人との夢の中の逢瀬も、呉竹が雪で折れる音で覚めさて、途絶えさせてしまいます。
作者:ふじわらのありいえ1155~1216重家の子。本名は仲家。従三位大蔵卿。和歌所寄人で新古今和歌集の選者。
備考:未詳。歌枕名寄 中古三十六人歌合元暦 美濃