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新古今和歌集の部屋

恋歌三 逢坂山 宗梅 断簡コレクション

題不知                 高倉院御哥

けさよ里ハいとゝ於もひをたきましてなけきこりつむ逢坂の山

初會戀の心於            俊頼朝臣

あしのやの志川者多帯の可多結心やすくも打とくる可那

題不知                 読人不知

可里そめ尓ふしミのべ乃草枕露可ゝ里きと人尓可多留な


新古今和歌集 第十三 戀歌三

題しらず         高倉院御歌

今朝よりはいとどおもひをたきましてなげきこりつむ逢ふ坂の山

後朝の後の今朝からは、いよいよ思いの火が焚き増して、嘆きという木を樵り(懲り)積でいる逢坂の山であるよ

 

初會戀のこころを  源俊頼朝臣

葦の屋のしずはた帶のかた結び心やすくもうち解くるかな

葦の家の倭文で織った粗末な帯の解けやすい片結びの様に心もすんなりと打ち解けてくれるだろうか

 

題しらず       よみ人知らず

かりそめにふしみの野邊の草まくら露かかりきと人に語るな

軽々しくちょっとでも伏見の野原で旅寝して露がかかった(これこれしかじかな事があった)などと人に言わないでください。

宗梅 連歌師。宗祇の右筆。 平成26年12月6日 肆
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