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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 遷都6 なかなか様かはりて優なる方も侍

てなか/\やうかはりていうなるか

たも侍き。日々にこほちかはも

せにはこひたすいゑいつくに

つくれるにかあらん。むなしき地

はおほくつくれるやはすくなし。

故郷はすてにあれて新都はいま

たならす。ありとしある人はみ

な浮雲におもひをなす。もとより。

このところにおるものは地をうし 


(思し)

て、なかなか樣変はりて、優なる方も侍き。

日々に毀ち、川面瀬に運び下す家、何処に造れるにかあらん。

空しき地は多く、造れる屋は少なし。

故郷は既に荒れて、新都は未だ成らず。

在りとし有る人は、皆浮雲の思ひを成す。

元よりこの所に居る者は、地を失

※「川も狭」ともある。 


(参考)大福光寺本

テナカナカヤウカハリテイウナルカタモハヘリ

ヒゝニコホチカハモセニハコヒクタスイヱイツクニツクレルニカアルラム

ナヲムナシキ地ハオホクツクレルヤハスクナシ

古京ハステニ荒テ新都ハイマタナラス

アリトシアル人ハ皆浮雲ノヲモヒヲナセリ

モトヨリコノ所ニヲルモノハ地ヲウシ

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