源氏物語 須磨帖 見るほどぞしばし慰む めぐりあはむ 月の都は はるかなれども その夜うへのいとなつかしう昔物 語などしたまひし御さまの院に 似奉り給へりしも恋しく思ひ いで聞こえ給ひて、 恩賜の御衣は今ここにあり。と誦 しつゝ入り給ひぬ。御ぞは誠に身放 たずかたはらに置き給へり。 平成29年4月15日 4丁點參壱