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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 遷都2 大方この京の始めをきけば

おほかたこの京のはしめをきけは

さかのてんわうの御時みやことさ

たまりにけるよりのちすてに

数百さいにをよへり。ことなるゆ

へなくてたやすくあらたまる

へくもあらねはこれをよの人やす

からすうれへあへるさまことはり

にもすきたり。されとゝかくい

ふかひなくてみかとよりはしめ


大方、この京の始めを聞けば、嵯峨の天皇の御時、都と定まりにけるより後、既に数百歳に及べり。 

殊なる故無くて、容易く改まるべくもあらねば、これを世の人安からず憂へあへる樣、理にも過ぎたり。 

然れど、兎角言ふ甲斐無くて、帝より始め 


(参考)大福光寺本

ヲホカタ此ノ京ノハシメヲキケル事ハ嵯峨ノ天皇ノ御時ミヤコトサタマリニケルヨリノチステニ四百余歳ヲヘタリ

コトナルユヘナクテタヤスクアラタマルヘクモアラネハコレヲ世ノ人ヤスカラスウレヘアヘル実ニ事ハリニモスキタリ

サレトゝカクイフカヒナクテ帝ヨリハシメタ

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