明月記 建永元年 八月 一日。雨降る。和歌所に参ず。又新古今を切り継ぐ。川崎に御幸の間、各々笠を取りて下り立ち、見参す。又還りて所に着す。大略、功を終へ了りて退出す。述懐の三首、即ち詠進し、将監の許に送り了んぬ。今夜、沐浴す。 将監 清範 述懐三首 卿相侍臣嫉妬歌合