建礼門院右京大夫集 俊成卿九十賀
建仁三年の年の霜月の二十日余りの何日だったかしら、五条の三位入道俊成様が九十歳になられ...
羇旅歌 山の架橋
藤原定家 たび人の 袖ふきかへす秋風に 夕日淋しき 山のかけ橋 よみ:たびびとのそでふきかへすあきかぜにゆふひさびしきやまのかけはし ...
続古今 生田の森の春の曙 順徳院
秌かぜに またこそとは めつのくにの いくたのもりの 春の曙 続古今 巻第十七雑歌上 だいしらず 順徳院 秋風に又こそ訪はめ津の国の生田の森の春の曙 本歌...
布引の滝 仙人の衣 九条良経
藤原良経 山人の衣 なるらし 白妙の 月に晒せる 布引のたき 建仁元年仙...
布引の滝 白雲落下 藤原家隆
藤原家隆 幾世とも 知られぬものは 白雲の 上より落つる 布引の瀧 ...
布引の滝 結氷の滝 寂蓮
寂蓮法師 詠 岩ばしる おとは氷にとぢられて 松風おつる ...
布引の滝 山姫の布 伊勢
伊勢 たち縫はぬ 衣着し人も なきものを なに山姫の 布晒すらむ ...
布引の滝 散白玉 業平
在五中将業平朝臣 遺蹟 ぬきみだる人こそ あるらし 白たまの ...
平家物語の中の新古今和歌集 老蘇森
卷第八 山門御幸 高倉院の皇子は、主上の外三所ましましき。二宮をば儲君にし奉らむとて、...
平家物語の新古今和歌集 鳴くは昔の人や恋しき
灌頂卷 かくて女院は、文治元年五月一日、御ぐしおろさせ給ひけり。御戒の師には、長樂寺の阿證房の上人印西とぞきこえし。御布施には先帝の御直衣なり。今はの時まで召されたりければ、その...