
全くはやらないツーリングの話をします。最近旅をする人がめっきり減りましたね。まあ、そんなことはどうでもいいです。この秋から、来年の春にかけて、僕はショートツーリングをいくつか計画していて、これを楽しみたいと思います。
ツーリングを楽しむコツ、工夫について自分の考えを書こうと思います。カヌーの本やアウトドア雑誌を読むと、どうしてもあれも持っていきたい、あのお道具を使いたいと誘惑が多いですが、荷物はシンプルにが基本です。水も含めて全装備を積んだカヤックを自力で担いで運べる重さ内に収めなければなりません。おのず、持っていける荷物は限られます。
ファーストエイドキッドのようなものは、国内ツアーでは持って行きません。このようなキットよりも、保険証一枚の方が力があるように思います。ファーストエイドキットを持っていながら、これを上手に使える人はどのくらいいるのでしょうか?道具を持つより、基本的な救急の知識、経験を持つ方が有効だと思います。日赤の救急救護員の3日間の講習と試験を受ける方が、実際的なような気がします。
水も重い荷物の一つです。水が切れると、カヌーエンジン(人間)はオーバーヒートします。真夏の炎天下で12時間漕いだ時、自分がどのくらいの水分を必要とするか、知っておくのは生き残る為にも必要なことです。そして、尿はどのくらい出るか。飲んだ水から出てくるの尿量を引いた水分が汗や呼吸で失われる蒸散水分量で、自分の体調を把握するに有効です。自分の消費する水分が分かれば、持って行く水の量も計算でき、余計な荷物を作らないで済みます。
テント、グランドシート、寝袋を持っていかないという選択肢もあります。宿に泊まるならこれらはいりません。でも、やっぱキャンプはしたいですよね。
艇自体の重さも馬鹿になりません。大きさや材質、作りによってシーカヤックだとかなり重さが違います。また、同じカヤックでも遠征家は特注をして自分仕様を作ることがあります。あるNZのシーカヤック遠征家はとにかく薄く、軽く作り、目的を達した後このカヤックはボディが波々になったそうです。写真の赤いカヤックは日本一周用に特注されたものです。漁港のスロープを引きずることを前提に、ハルをFRP1枚分厚く、その上にキールにゲルコートを厚増ししています。おのず、市販用より重くなってます。自分の体力なったカヤックを選びたいところです。
荷物を減らすことばかり書きましたが、増やすこともツーリングを楽しむ時のコツです。お楽しみの道具を一つだけ持つということ。スケッチブックでも本でも楽器でもいいです。自分の好きなものを一つだけ。二つでなくひとつ。何を持っていくかは人によって違いますが、個性の出るところで面白いところです。僕は何を持っていくかって?。それは次回のツーリングの時に書きます。
交渉は粘り強くこちらから材料を持ちかけることで道は開かれるものです。 ランディ・バウシュ