洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

"It's not you."とは?  TV Commercialsの話 -Reader's Digestより-

2023年09月16日 | 英語表現

みなさん、こんにちは。また少し久しぶりの更新になりましたが、今回はテレビコマーシャルに関する記事より、使える英語表現をご紹介します。

みなさんは、テレビを見ている時にコマーシャルになると急に音量が大きくなったように感じたことはありますか。

私はよくあります。先日もコマーシャルになった途端に急に音が大きくなったため、慌てて音量を下げました。番組自体の音は小さいため、番組が始まると音量を上げて、コマーシャルが始まると音量を下げて、面倒だな~と思いながら、Reader's Digestをパラパラとめくっていましたら、ある記事が目に留まりました。

その記事のタイトルがなんと"Why Are TV Commercials So Loud?"というもので、何というタイミング!と驚きました。

コマーシャルのあの音量には理由があるのだろうとは思っていましたが、それをテーマにした記事があるとは。

ということで、今回はその記事から英語表現をご紹介します♪

U.S, 版のReader's Digestに載っていましたので主にアメリカの基準と観点で書かれていましたが、日本にも通じる所があると思います。

記事の出だしに面白い表現が使われていましたので、今回ご紹介するのはそちらからの引用です

知っている表現と前後の流れ(今回はタイトルがヒントです)と常識を手掛かりにまずは辞書なしでお読み下さい。

.......................................................................

Why Are TV Commercials So Loud?

It's not you. Those television spots really do sound much louder than the programs they interrupt. Here's why.

........................................................................

 

さて、いかがでしょう。

音が大きい小さいの話になった時、音量自体の問題はさることながら、もう一つ気になるのが自分の耳の具合(聞こえの具合)かもしれません。大抵の場合、もしかしたら自分の耳に問題があるのでは?と思ってしまうかもしれませんが、この記事は、タイトルを読んで読者がそのような気持ちになる前に、まず "It's not you. "「あなたではないです」つまり「(音が大きいと感じるのは)あなたが原因ではないです」と本文の出だしでスパッと伝えているところがいいなと思います

 

”It's not you.”は、恋人に別れを告げる時などに「あなたに原因があるわけじゃない」”It's me. (私自身の問題だから)”のようによく使われるフレーズだそうですが、英語の単語もしくは表現の意味は、最終的には文脈で決まりますので、ここで使われている"It's not you." はコマーシャルの音量の話ということで、あなたの耳に原因があるわけではないです、心配しないで!と伝えています。

文脈の話をしましたが、文脈によっては、It is you. で「あなたらしい」という意味になることもあります。

ジーニアス英和大辞典に、The dress isn't really you.という例文が紹介されていたのですが、「そのドレスではあなたの個性はまったく生かせない」と訳がついていて、面白いなぁと思いました。(どんなドレスなのか、また、その人がどんな人なのか気になりますね

辞書の例文の話はさておき、今回の引用文に戻りますと、"It's not you."のあとに、 "Those television spots really do sound much louder than the programs they interrupt. "とあります。

TV commercialsという言葉は使われていませんが、Those television spots does sound much louder ・・・ ⇒sound は「~は聞こえる」、louder「より大きく」とありますから、does soundの前にある”television spots” がTV commercials のことを表しています。

通常の文章でしたら、television spotsと主語が複数になっていますので、動詞(ここでは”sound")はそのままの形で、Those television spots sound much louder ・・・と表すとOKですが、ここでは、do sound とdoを付けることによって、「本編よりコマーシャルの方が本当にとても大きく聞こえます」と強調されています。

Here's why. (その理由がこちらです)と、この後に続いて、理由が説明されているのですが、理由をまとめると要するに音を大きくすることによってAdvertisers want to get your attention.  (advertisers:広告主)というのが主な理由のようです。

そのことが凝縮して表されていた文章がありましたので、今回そちらもご紹介します。それがこちら。

Advertisers like it noisy.

Contrast counts. 

上記の文章でcount は「(数を)数える」という意味ではなく「~が大事」という意味で使われています。

 

「~が大事」という意味でのcountもよく使われます。Contrast(対照、、対比)が大事。つまり、本編が静かな場合、コマーシャルに入った途端に大きな音になることで、視聴者の気を引くことができるということですね。

 

ちなみに、テレビの音量の上げ下げは、turn と前置詞のup/downを使って次のように表します。

I turn up the TV.

I turn down the TV.

※テレビの機械自体の話をする時はTVにtheを付けます。

 

 

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