リオ五輪が閉幕しましたね。このブログでも、ここ何回かの枕詞は「リオ五輪でのニッポンの活躍」でした。
これだけの感動を日本中に届けてくれた日本選手団、それを目の当たりにした少年少女たち。現在7歳ぐらいから12歳ぐらいの少年少女たち。
まだ自分の身体能力の潜在的なポテンシャルに気づいていない将来有望な少年少女たちが、どんな競技、どんな種目を選んで青春を賭けるのでしょうか。
今回、卓球、バドミントンなどのラケット競技で獲得したメダルが印象的でした。技術、俊敏性、戦術といった点でパワーや体格差をカバーしたことが、いかにも日本人の特徴を生かしたといわれている種目です。
また陸上の男子400mリレー、個人の走力では他の多くの国に及ばない実力なのに、研ぎ澄まされたバトンパスの技術で銀メダルをもぎとったことが世界を驚かせています。
もしかしたら、現在7歳ぐらいから12歳ぐらいの少年少女の中に、これらの競技・種目に魅せられて青春を賭けたいと思う人たちが大勢生まれるのではないでしょうか?
その分、サッカー、野球など、これまでの少年少女たちの憧れのスポーツに、身体能力の高い将来有望な選手が参加してくれる割合が少し減るのかも知れないと考えたりします。
その答えは、これから先10年後ぐらいに、じわじわと出てくるのではないでしょうか。
そして、いまから18年後の2034年、ワールドカップサッカーが開催される年に、現在10歳の少年は28歳に、そして22年後の2038年に、現在7歳の少年は29歳になっています。
そのあたりの大会は、日本が単独開催をめざしたい時期です。この時期のサッカー日本代表選手に「自分のサッカー人生の原点はリオ五輪でした」と言ってもらうには、ネイマール選手が見事ブラジルに金メダルをもたらした感動の助けを借りなければなりません。
今回のリオ五輪におけるサッカーの金メダルは、リオ五輪そのものが大成功だったと言わせるだけの重みのある出来事だったと思います。
日本では、オリンピックにおけるサッカーは「ワンノブゼム(多くの種目のうちの一つ)」でしかありませんが、ブラジルでは全く違います。それはサッカーを愛する人たちの誰もが知っている違いです。
とにかく、今回のブラジルは何がなんでもサッカーで金メダルが必要だったと思います。理由はいくつもあります。
一つ目は、サッカー王国ブラジルが、ただ一つオリンピックの金メダルだけ獲ったことがなかったこと。
二つ目は、2年前のブラジルワールドカップ大会、優勝どころか準決勝でドイツに1-7という屈辱的大会を喫してしまい、それ以降のセレソンが低迷していることです。
そして三つ目は、決勝の舞台マラカナンにまつわる忌まわしい記憶です。66年前、第一回ワールドカップサッカーにおいて、勝つか引き分けでも栄えある第一回大会優勝国になれるはずだった試合に、20万人という大観衆の前でウルグアイに敗北してしまい、ショックのあまり観客の中に死亡者が出てしまうという悲劇の記憶です。
これらのことを全て忘れさせてくれるのが今回の金メダルでしたから、キャプテン・ネイマールが背負わされたものの大きさたるや、想像を絶するものがあります。
PK戦の5人目のキッカーとしてネイマールが登場したことは運命の差配としかいいようがありません。それをネイマールは決めて見せました。その直後に彼の胸に去来したものは、PKを成功させた喜びとか、金メダルを取れた勝利の喜びといった程度のものではなかったでしょう。
若干24歳の若者が背負わされた、これほどに重い重い重圧。とにかく、そこから解放されたという安堵感だけだったに違いありません。PKを決めたあと走り出して、何歩もしないうちに彼はひざまずいて目を覆ってしまいます。
伝わってきます。「もうこれ以上自分を重圧で苦しめないでくれ、オレは成し遂げたんだ、もういいだろう。」そんな彼の心情が痛いほど伝わってきた場面でした。
ブラジルにおけるサッカーの重み、それをまざまざと感じさせられた場面でした。
日本でこれを見ていた少年少女たち、何人でもいいですから、この魂を震わされるような場面をキッカケにサッカーの世界に足を踏み入れてくれたらと思います。
こんな重圧のかかる競技はゴメンだ、という思いもあるかも知れません。けれども真のアスリート、真の勝利者というものが、これほどまでの重圧を背負いながらもミッションを果たす強いメンタルを持った人だけが得られる商号だということに、思いを馳せて欲しいのです。
ネイマール選手が背負ったものの重さを考えれば、アスリートとして目指す高みは、はるかに高いものです。目指すに値する高みではないでしょうか。それを少年たちに感じて欲しいと思ったのです。
最後に一つ、今日のテーマとは直接関係ないのですが、やはりサッカーの話題でしめくくりたいと思います。今回ブラジル五輪代表を率いたロジェリオ・ミカーレ監督、日本でなじみのドゥンガ監督の解任によってU-20代表監督から昇格した方とのこと。評価が急上昇することは間違いないでしょう。
これだけの感動を日本中に届けてくれた日本選手団、それを目の当たりにした少年少女たち。現在7歳ぐらいから12歳ぐらいの少年少女たち。
まだ自分の身体能力の潜在的なポテンシャルに気づいていない将来有望な少年少女たちが、どんな競技、どんな種目を選んで青春を賭けるのでしょうか。
今回、卓球、バドミントンなどのラケット競技で獲得したメダルが印象的でした。技術、俊敏性、戦術といった点でパワーや体格差をカバーしたことが、いかにも日本人の特徴を生かしたといわれている種目です。
また陸上の男子400mリレー、個人の走力では他の多くの国に及ばない実力なのに、研ぎ澄まされたバトンパスの技術で銀メダルをもぎとったことが世界を驚かせています。
もしかしたら、現在7歳ぐらいから12歳ぐらいの少年少女の中に、これらの競技・種目に魅せられて青春を賭けたいと思う人たちが大勢生まれるのではないでしょうか?
その分、サッカー、野球など、これまでの少年少女たちの憧れのスポーツに、身体能力の高い将来有望な選手が参加してくれる割合が少し減るのかも知れないと考えたりします。
その答えは、これから先10年後ぐらいに、じわじわと出てくるのではないでしょうか。
そして、いまから18年後の2034年、ワールドカップサッカーが開催される年に、現在10歳の少年は28歳に、そして22年後の2038年に、現在7歳の少年は29歳になっています。
そのあたりの大会は、日本が単独開催をめざしたい時期です。この時期のサッカー日本代表選手に「自分のサッカー人生の原点はリオ五輪でした」と言ってもらうには、ネイマール選手が見事ブラジルに金メダルをもたらした感動の助けを借りなければなりません。
今回のリオ五輪におけるサッカーの金メダルは、リオ五輪そのものが大成功だったと言わせるだけの重みのある出来事だったと思います。
日本では、オリンピックにおけるサッカーは「ワンノブゼム(多くの種目のうちの一つ)」でしかありませんが、ブラジルでは全く違います。それはサッカーを愛する人たちの誰もが知っている違いです。
とにかく、今回のブラジルは何がなんでもサッカーで金メダルが必要だったと思います。理由はいくつもあります。
一つ目は、サッカー王国ブラジルが、ただ一つオリンピックの金メダルだけ獲ったことがなかったこと。
二つ目は、2年前のブラジルワールドカップ大会、優勝どころか準決勝でドイツに1-7という屈辱的大会を喫してしまい、それ以降のセレソンが低迷していることです。
そして三つ目は、決勝の舞台マラカナンにまつわる忌まわしい記憶です。66年前、第一回ワールドカップサッカーにおいて、勝つか引き分けでも栄えある第一回大会優勝国になれるはずだった試合に、20万人という大観衆の前でウルグアイに敗北してしまい、ショックのあまり観客の中に死亡者が出てしまうという悲劇の記憶です。
これらのことを全て忘れさせてくれるのが今回の金メダルでしたから、キャプテン・ネイマールが背負わされたものの大きさたるや、想像を絶するものがあります。
PK戦の5人目のキッカーとしてネイマールが登場したことは運命の差配としかいいようがありません。それをネイマールは決めて見せました。その直後に彼の胸に去来したものは、PKを成功させた喜びとか、金メダルを取れた勝利の喜びといった程度のものではなかったでしょう。
若干24歳の若者が背負わされた、これほどに重い重い重圧。とにかく、そこから解放されたという安堵感だけだったに違いありません。PKを決めたあと走り出して、何歩もしないうちに彼はひざまずいて目を覆ってしまいます。
伝わってきます。「もうこれ以上自分を重圧で苦しめないでくれ、オレは成し遂げたんだ、もういいだろう。」そんな彼の心情が痛いほど伝わってきた場面でした。
ブラジルにおけるサッカーの重み、それをまざまざと感じさせられた場面でした。
日本でこれを見ていた少年少女たち、何人でもいいですから、この魂を震わされるような場面をキッカケにサッカーの世界に足を踏み入れてくれたらと思います。
こんな重圧のかかる競技はゴメンだ、という思いもあるかも知れません。けれども真のアスリート、真の勝利者というものが、これほどまでの重圧を背負いながらもミッションを果たす強いメンタルを持った人だけが得られる商号だということに、思いを馳せて欲しいのです。
ネイマール選手が背負ったものの重さを考えれば、アスリートとして目指す高みは、はるかに高いものです。目指すに値する高みではないでしょうか。それを少年たちに感じて欲しいと思ったのです。
最後に一つ、今日のテーマとは直接関係ないのですが、やはりサッカーの話題でしめくくりたいと思います。今回ブラジル五輪代表を率いたロジェリオ・ミカーレ監督、日本でなじみのドゥンガ監督の解任によってU-20代表監督から昇格した方とのこと。評価が急上昇することは間違いないでしょう。