教育現場に蔓延する二つの重大な偽装
現実的救済に頭悩ます 文科省、法的問題を検討(共同通信) - goo ニュース
高校での「必修科目」の単位偽装問題
最初は、一つの高校での事件であったが、ここ数日で全国40を超える都道府県で289校4万7千人に及ぶことが解った。 まだまだ調査不足であることが、今日(10月30日)の国会質問でも明らかになっており、一層拡大の可能性がある。
受験競争に勝ち抜く教育戦術として、各校が練りに練って抜け道を作ったのか? あるいは教育委員会や文部科学省の事実上の黙認の中で、いわば公然と行なわれていたのか?
私は、事件の広がりの点から、教育委員会や文部科学省が全く知らなかったということは有り得ないと思う。
「人を蹴落としてでも自分は勝ち残る」「格差と差別」「競争主義」
特に、個々人の競争もさることながら、高校が成果主義に走って、他校よりも一人でも多く有名大学に!という受験予備校化が背景にあることは言うまでもない。
手っ取り早く、受験に必要ない科目の時間を、受験科目に振り当てるという方法が行なわれたのであろう。
それでも、受講していない必修科目は、習得したものとして単位を与えていた訳である。
発覚後の高校の対応は、比較的早かった。「補修で履修させる」というものだ。
この発覚が翌年の2月ごろだったら、どうするつもりだったのだろう。
受験生にとっては、学校の方針で、受験勉強をしてきたのに、今から追い込みという極めて重要な時期に、受験に不要とされてきた科目の補修を受けなければならない訳である。
その上、その補修科目は、当然受験には無関係である。
とんだ迷惑な話である。 被害者とも言えるであろう。
さらに言えば、
『去年までの先輩達は必修未履修のまま卒業し、大学に行っているではないか? 何で、発覚したからといって僕達だけが補修を受ける羽目になるのか?』
という疑問がでてくるのは当然であろう。
高校生が選んだ道ではなく、学校側(さらには、教育委員会や文部科学省)が引いて来たレールの上で起こったことである。
高校生に、皺寄せを押し付けないよう文部科学省のイニシャチブで解決を図らなければならない。
反面、偽装単位を貰うのではなく、真面目に受験科目以外の科目も勉強して単位を取得してきた高校生達にとっては、
『ズルをして余分に受験科目を勉強してきた偽装単位組と同じように受験するのではフェアでは無い』
という思いも当然起こる。
大人たちが創り上げた偽装システムが、感受性のもっとも強い世代の高校生を疑心暗鬼に陥れる。
人や世の中を信用できない人づくりが「教育」の名に値しないことは、当然である。
安倍首相は、この問題も「教育基本法」改悪の梃子(テコ)にするつもりだろうか?
問題は、「教育基本法」にあるのではなく「教育基本法」の精神を蹂躙した、過度な競争社会・格差社会を作ってきた自民党(+公明党)政治にあるのである。
まともな教育改革は待った無しである。
「教育基本法」改悪に励んでいる場合ではない。
「イジメ0」偽装
長くなるので、手短に書くが、もう一つの偽装は、
イジメを学校を挙げて無くしてゆくというまともな理念を逆立ちさせ、イジメがあっても「イジメ0(ゼロ)」と報告し、取組みの成果が上がっているように見せかける「偽装」である。
担任に相談に行っても握りつぶされ、自殺した少女のニュースが昨日も報道された。
この担任も、校長も、教育委員会も成果主義に毒され、文部科学省へ「イジメ0」と報告することを、実際に「イジメをなくす」行動を起こすことより優先した訳である。
とにかく、世の中本末転倒している。
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現実的救済に頭悩ます 文科省、法的問題を検討(共同通信) - goo ニュース
高校での「必修科目」の単位偽装問題
最初は、一つの高校での事件であったが、ここ数日で全国40を超える都道府県で289校4万7千人に及ぶことが解った。 まだまだ調査不足であることが、今日(10月30日)の国会質問でも明らかになっており、一層拡大の可能性がある。
受験競争に勝ち抜く教育戦術として、各校が練りに練って抜け道を作ったのか? あるいは教育委員会や文部科学省の事実上の黙認の中で、いわば公然と行なわれていたのか?
私は、事件の広がりの点から、教育委員会や文部科学省が全く知らなかったということは有り得ないと思う。
「人を蹴落としてでも自分は勝ち残る」「格差と差別」「競争主義」
特に、個々人の競争もさることながら、高校が成果主義に走って、他校よりも一人でも多く有名大学に!という受験予備校化が背景にあることは言うまでもない。
手っ取り早く、受験に必要ない科目の時間を、受験科目に振り当てるという方法が行なわれたのであろう。
それでも、受講していない必修科目は、習得したものとして単位を与えていた訳である。
発覚後の高校の対応は、比較的早かった。「補修で履修させる」というものだ。
この発覚が翌年の2月ごろだったら、どうするつもりだったのだろう。
受験生にとっては、学校の方針で、受験勉強をしてきたのに、今から追い込みという極めて重要な時期に、受験に不要とされてきた科目の補修を受けなければならない訳である。
その上、その補修科目は、当然受験には無関係である。
とんだ迷惑な話である。 被害者とも言えるであろう。
さらに言えば、
『去年までの先輩達は必修未履修のまま卒業し、大学に行っているではないか? 何で、発覚したからといって僕達だけが補修を受ける羽目になるのか?』
という疑問がでてくるのは当然であろう。
高校生が選んだ道ではなく、学校側(さらには、教育委員会や文部科学省)が引いて来たレールの上で起こったことである。
高校生に、皺寄せを押し付けないよう文部科学省のイニシャチブで解決を図らなければならない。
反面、偽装単位を貰うのではなく、真面目に受験科目以外の科目も勉強して単位を取得してきた高校生達にとっては、
『ズルをして余分に受験科目を勉強してきた偽装単位組と同じように受験するのではフェアでは無い』
という思いも当然起こる。
大人たちが創り上げた偽装システムが、感受性のもっとも強い世代の高校生を疑心暗鬼に陥れる。
人や世の中を信用できない人づくりが「教育」の名に値しないことは、当然である。
安倍首相は、この問題も「教育基本法」改悪の梃子(テコ)にするつもりだろうか?
問題は、「教育基本法」にあるのではなく「教育基本法」の精神を蹂躙した、過度な競争社会・格差社会を作ってきた自民党(+公明党)政治にあるのである。
まともな教育改革は待った無しである。
「教育基本法」改悪に励んでいる場合ではない。
「イジメ0」偽装
長くなるので、手短に書くが、もう一つの偽装は、
イジメを学校を挙げて無くしてゆくというまともな理念を逆立ちさせ、イジメがあっても「イジメ0(ゼロ)」と報告し、取組みの成果が上がっているように見せかける「偽装」である。
担任に相談に行っても握りつぶされ、自殺した少女のニュースが昨日も報道された。
この担任も、校長も、教育委員会も成果主義に毒され、文部科学省へ「イジメ0」と報告することを、実際に「イジメをなくす」行動を起こすことより優先した訳である。
とにかく、世の中本末転倒している。
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