JUNSKY blog 2015

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ウィーン交響楽団演奏会 アクロス福岡

2006-10-31 23:55:31 | 音楽レビュー
     (写真は上原彩子公式ホームページより)

10月も今日でおわり。
2006年も早くも2ヶ月を残すだけとなった。

今夜10月31日午後7時から、アクロス福岡で開催された
 ウィーン交響楽団演奏会
  を聴きに行った。

ファビオ・ルイージ 指揮。イタリア人とのことである。
1959年生まれの47才。指揮者としては次代を荷う若手。

ピアノ独奏は、ヤマハ・ピアノを使って、2002年のチャイコフスキー・コンクールに優勝した、ヤマハ音楽教室出身の、ヤマハにとっては希望の星、
上原彩子
チャイコフスキー・コンクールに優勝は女性としては史上初。
日本人としても優勝者は初めてだったとのこと。
1980年生まれの26才。
オフィシャル・ホームページは、ここをクリック

プログラムは、奇をてらったものではなく、極めてスタンダード。
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 Kv.482
ブラームス :交響曲第4番 ホ短調 作品98

前座の序曲は、まあまあとして、
ピアノ協奏曲は、軽やかな指運び。
 実は、この曲は聴いたことがなかった!
さすがに、チャイコフスキー・コンクールに優勝しただけはある。
アクロス福岡の月報(情報誌)では、モーツァルトの手紙のエピソードが・・・
「知っての通り、僕は難しいテクニックが好きではありません。でも彼は難しいテクニックをの曲を弾くのです。それが難しいということを感じさせずに。
 聴いた人は、(あれならば)すぐに真似できると思うことでしょう。でも、そうはいきません。
 あれこそが本物のテクニックです。」
(W.A.Mozart)
 この引用だけで充分だろう。
 この日は、ヤマハ・ピアノではなく、Steinway & Sons のピアノであった。
 楽器編成は、コントラバス4本から2本ずつ増え、第一バイオリンが12本と言う小編成(モーツァルトですから)

ブラームスの交響曲第4番は「エレジー」である。
ウィーン交響楽団は、数年前にロシアのフェドセーエフに率いられて来た時も、この曲を演奏した。
地元中の地元のブラームスだけに、堂に行った演奏である。
第3楽章のフィナーレは迫力満点であった。
そこで、間違えて拍手をされないように、4楽章へはアタッカ(休みなし)で繋いだ。4楽章はエレジー中の「エレジー」(哀歌)である。
しかし、緊張感や背筋ゾクゾク感(感動が走るという意味で)は、フェドセーエフ指揮の演奏の方が凄かったと思う。
 楽器編成は、コントラバス8本を後ろに並べるウィーン型。
8+10+12+14+16で弦楽器群60本。木管楽器2管編成、ホルン4本、トランペット2本、トロンボーン3本、コントラファゴット1本、チューバ1本の19本、打楽器2。約80名の編成。

ファビオ・ルイージ氏は、指揮者としては若手とあって、その指揮ぶりは熱狂大振り型である。
からだ一杯使ってオーケストラに合図を送っている。
そこまで、しなくてもオケは動くのに・・・
たまには、飛び上がっていましたし・・・

カラヤンの殆ど眠っているような感じでも大音響を引き出す指揮とは全く異なっているのだが、彼が尊敬する指揮者の一人はカラヤンさんだと言うから面白い。

久々のウィーン交響楽団の演奏会であった。
一昨年、ウィーンで聴いた楽団を、福岡で改めて聴いた訳だ。


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