JUNSKY blog 2015

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「世界の医療団」の二名の専門家ボランティア解放

2009-01-08 23:39:54 | 国際関係
偶然、続いて「世界の医療団」の記事になるが、ソマリアに拉致されていた国際医療活動ボランティアの赤羽桂子さんが開放されたというニュースが今夜のテレビニュースでトップで扱われていた。



この「世界の医療団」Medecin du Monde は、「国境なき医師団」 とは別の組織のようであるが、Wikipedia によれば、設立者は同一人物らしい。

以下に、赤羽桂子さん開放に関する「世界の医療団」の記事を引用


世界の医療団の二名の専門家ボランティア解放【追加情報】
世界の医療団の二名の専門家ボランティア、赤羽桂子とウィリアム・スールズの二名は2009年1月7日午後12時(フランス時間)に解放された。

赤羽桂子とウィリアム・スールズはソマリアで108日間の拘束を経ており、痩せてはいるものの、心身ともに良好な状態である。拘束中、彼らは毎日簡単な運動を欠かさずに過ごしていた。

二人はエチオピアでの活動を共にした同僚と心からの笑顔で再会した。また、それぞれの家族とも電話で数回会話をし、安堵を深めている。

また、二人ともまだ解放を信じられないといった様子で、ウィリアムは「自分自身に解放されたのだと言い聞かせなければいけません。夜星を見ることができるのは本当にうれしいことです。」と語った。また赤羽桂子は、空港に到着した際に「信じられない!」と感嘆の声を上げた。

世界の医療団は、会長ピエール・ミケレッティと二人の専門家ボランティアが同席する記者会見をパリの団体本部にて1月10日(土)に行う予定である。
開催時刻については、追ってホームページ上で告知する。

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世界の医療団の二名の専門家ボランティア解放
2008年9月22日にエチオピアにおいて誘拐され、以降ソマリアで拘束されていた世界の医療団の専門家ボランティア、赤羽桂子とウィリアム・スールズの二名は2009年1月7日に解放され、安全な場所に移動した。

世界の医療団にとってこの解放は大変喜ばしいことである一方、現在もソマリアで拘束されている方々に対する連帯を表明するとともに、彼らの一刻も早い解放を強く望むものである。

二人の専門家ボランティアの家族は解放の報せを喜ぶと同時に、再会まではいかなる声明の発表も差し控えたいと強く願っている。世界の医療団はご家族の希望を尊重し、関係各位のご理解とご協力に深く敬意を表するものである。
 


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赤羽さん解放確認 外務省 3カ月半ぶり「健康」(産経新聞) - goo ニュース
    2009年1月8日(木)16:25
ほかにも拘束者、早く解放を=赤羽さん無事「確認」-団体日本代表(時事通信) - goo ニュース
    2009年1月8日(木)19:30
解放された赤羽さん「夢を見ているよう」(読売新聞) - goo ニュース
    2009年1月8日(木)22:50

【ガザ地区の人道に関する情勢】  世界の医療団

2009-01-08 17:30:39 | 戦争と平和
以下は、配信された【世界の医療団】からのレポートです。


ガザ地区の人道に関する情勢
    【世界の医療団 メドゥサン・デュ・モンド】
           2009年01月06日 18:02 
昨年末より続くイスラエル軍によるガザ地区への攻撃は、すでに悪化している情勢を一層、深刻なものにしています。

世界の医療団の現地スタッフ医師によると、「ガザ地区の医療施設は緊急救命には対応しているが、けが人の増加により手が回らない状態」 との報告が入っています。この攻撃は、物資の窮乏、特に医薬品不足の状況下でおきており、数日前から必須薬品の三分の一は手に入りません。

1995年からパレスチナ自治区の保健衛生、メンタルヘルスケアを行っている世界の医療団は、今回の攻撃により、一般市民が、精神的、身体的危険にさらされていることを危惧しています。ガザ市民は自宅にこもり、前例のない規模の爆撃が来るのを恐れながら生活しています。
イスラエル当局による封鎖により、ガザ市民が安全な避難場所を見つけるために、ガザ地区の外へ逃げることはできない状況にあります。

11月5日以来約2ヶ月間、世界の医療団の海外派遣スタッフはまだ一人も、また他の国際NGOも極少数のスタッフしかガザ地区へ入ることができていません。この日以降、世界の医療団が15の診療所に通常提供している物資は足止めされ、医療物資、医薬品を積んだトラック2台も入域できずにいます。現時点で市民のためのこの救援物資が、情勢の悪化によりさらに届かなくなることが懸念されています。

世界の医療団はできるだけ早急に、人道支援NGOのスタッフとその必須物資、特に医薬品がガザ地区へ安全かつ継続的に入域できるようイスラエル当局に強く求めます。



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ガザ 仏英米が「停戦の必要性強調」の安保理議長声明案(朝日新聞) - goo ニュース

リビア提出 停戦決議案 欧米は採決否定的(産経新聞) - goo ニュース

ガザ停戦問題 米英仏が議長声明案提示 安保理 アラブ諸国は反応薄(産経新聞) - goo ニュース

以下は、「国境なき医師団」のレポートです。

ガザ地区:パレスチナ人医師およびメディカルコーディネーターへの電話インタビュー
            2009年01月07日掲載

ガザ地区への地上軍進攻が始まって以来、死傷者の50%は女性と子どもであると公的な発表によって報じられている。一方、負傷者への医療提供は非常に困難な状況を余儀なくされている。MSFチームのメンバーもまた家族を空爆によって失ったり、家を捨てて避難したりしている。MSFは1月5日に、現地スタッフへ電話インタビューを行った。パレスチナ人医師の一人とガザ地区におけるMSFの医療コーディネーター、セシール・バルボーである。

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MSFの医師:

シファ病院へ搬送される患者。シファ病院の要請もあり、
MSFはガザ地区への外科チーム派遣を試みている。4日の晩、イスラエル軍はガザで活動していた地元の医療NGOに攻撃を加え、4台の救急車を私たちがいる場所の付近で破壊しました。軍は、F16戦闘機で4回爆撃を行ったのです。このうち1回は私がいる建物の近くにある住宅に落ち、そこに住む家族のうち10人が亡くなりました。亡くなったのは主に女性と子どもです。(この家族が被害を受けた爆撃の)時刻は5日朝6時半きっかりでした。そして1時間前にも、イスラエル軍は私のいる建物の近くにある―温室野菜などの栽培用です―を爆撃しました。何と言えばよいのでしょう、事態は完全に混乱しており誰も本当に何が起こっているのか分かっていません。ご存知のように、誰もが完全にまいっています。私も疲れています、なぜなら、私には家族があり、爆弾が落ちてくるたびにみな目が覚めてしまう、いわば爆弾とともに眠っているからです。そして爆弾はいつ来るとも知れないのです。

セシール・バルボー:

(イスラエルの)地上軍進攻が始まって以来、私たちのスタッフのうち4人がこれによって負傷しました。あるスタッフは家の中にいて怪我なく出ることができましたが、これは非常に幸運なことでした。別なスタッフは家族の半数が目の前で亡くなり、残りの家族を避難させるのも非常に困難な状況でした。また別のスタッフは幼い娘が肩に怪我を負いました。その子は手術を受け容態は落ち着いています。またあるスタッフの姉妹は腹部に弾丸を受け、彼女も容態は落ち着きました。しかし、状況は大きく変わりました。私たちのスタッフも当初はどちらかといえば安全を確保できていたのですが、今は大変複雑な状況に巻き込まれています。

MSFの医師:

今行われている地上作戦において問題なのは、被害者が一般市民であるということです。大半は子どもであり、その数は増えつつあります。5日現在における死者数は530人です。このうちおよそ110~115人は子どもです。これらの数字はパレスチナ自治政府の保健省によるものです。人びとの元に赴くこと、爆撃の現場から負傷者を避難させ、死者を搬送することが非常に困難です。救急車が現場に到達できていないのです。そのためこの地上作戦で亡くなった多くの人びとは、重傷を負った後、誰も助けたり、救護したり、あるいは病院へ運ぶことができなかったために命を落としました。

昨日4日からは、負傷者をなんとか救急車で避難させることができるようになりました。搬送するケースの大半は重傷者です。これらの人びとはそれほど重くない、あるいは軽い怪我を負ったものとみられますが、出血が激しいことと救護の遅れから、深刻で危機的な状態に陥っています。

10日間にわたり、シファ病院だけでも300件の大手術を行いました。それらの大半は切断、血管系および整形外科関連のものです。全医療スタッフが完全に疲弊していると思います。ベストを尽くしており、24時間態勢で勤務しています。家族にも会っていません。この状態は今後数日以内に問題となってくる可能性があります。お分かりでしょう、誰にでも限界があるのです。