トヨタ車のリコールが大変なことになっている。
リコール対象は日に日に増え続けている。
北米だけでは無く、アジア・欧州にも広がる様相。
全てあわせると1千万台を超えるらしい。
唯一、日本国内向けは対象外というのも納得できる話ではない。
本当に国内で生産されたものは大丈夫なのであろうか?
(2月2日追記。NHKの「時論・公論」によれば、米国での死亡事故と同様の「マットに引っ掛かってアクセルが戻らないことで起きた事故」は、日本でも少なからず起こっていたと言う。この解説では日本の他社がとっていたフェール・セイフ思想の実施がトヨタは遅れていたことを厳しく指摘していた。)
徳島のトヨタ系部品会社光洋シーリングテクノでの非正規労働者を安く使っていたことに見られるように、トヨタは下請けイジメを強要し、下請けは偽装請負などで労働者を安上がりに使い、正規労働者をどんどん減らすことで技能継承をなおざりにしてきた。
このような技能の低下が生産技術を低下させ、不良品・欠陥品(ISO9001的に言うと「不適合品」)を生んでゆくことに繋がって行く。
今回のリコール事象は米国で生産された部品の欠陥によるものだそうだから、日本の下請けイジメとは直接繋がっているとは言い難いかも知れないが、結局トヨタの『労働者と下請け「使い捨て思想」』が根底にあることは確かだと私は思う。
もう一つ、実車による実走試験や耐久試験を減らしてコンピュータ解析に頼りがちな設計思想や、コストダウンのための車種を超えた部品の共通化が裏目に出ているところもあるだろう。
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“米企業化”が皮肉な結果 昨年の販売数上回る
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米国部品メーカーから調達したアクセルペダルの欠陥を指摘されたトヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題で、自主改修を合わせた改修対象車が700万台以上となり、昨年のトヨタの世界販売台数(698万台)を上回ることが30日、分かった。1980年代の日米自動車摩擦を機に始まった日系自動車メーカーの米国生産だが、現地調達の部品を増やして「米企業」として溶け込もうとした方針が、皮肉な結果を生んだ面もありそうだ。
一連の不具合問題では、アクセルペダルが戻りにくくなる可能性から米国で約230万台、カナダで約27万台、中国で約7万5千台をリコール。トヨタが29日発表した欧州分(最大180万台)を含めると、計450万台に迫る。欧州でのリコール対象車は、2005年2月から今年1月に製造されたカローラやヤリス、RAV4などだ。
これとは別に、ペダルがフロアマットに引っかかって暴走する恐れがあるとして北米で取り組んでいる自主改修分(約555万台)を合わせると改修対象は延べ約1千万台。ただ、約260万台のリコール車の相当数が自主改修と重なるという。
米ケンタッキー州などに工場進出を果たしたトヨタが米部品メーカーからの購入拡大を進めたのは、米製部品を使わなければ「輸入されるトヨタ車と変わらない」といった批判を浴びたからだ。
トヨタが品質管理を重要課題としていたことは事実で、5年前から「CF(カスタマーファースト)活動」と呼ばれる品質向上プログラムを開始。系列部品メーカーを巻き込んで、2年前にはリコール件数を半分以下に、対象となる台数をほぼ3分の1まで落としている。
落とし穴となったのは海外での急激な事業拡大だ。ゼネラル・モーターズ(GM)の経営不振が本格化する中で増産を急ぎ、「良い品をつくる本来の『トヨタ流』から外れた」(トヨタ関係者)。国内系列メーカーと同じ品質管理を現地企業に徹底できなかった理由にも「気の緩み」(アナリスト)が影を落としたとみられる。
トヨタの社内には「日本側と米側のコミュニケーションが良くない」(自動車業界関係者)との指摘も出ている。現地主導の対応を優先し、危機管理がおろそかになったとすれば部品の不具合による「ほころび」と片付けられない課題となりそうだ。