じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

7月11日 大阪桐蔭 滝川二

2015-07-11 09:25:43 | 高校サッカー

※大阪桐蔭

 前半はグランドをワイドに使ったポゼッションサッカーで相手のプレスをかいくぐることができていたと思いますが、後半は相手の前からのプレスの前にほとんどつなぐことができず、それが運動量の増加につながってしまい、相手より先にバテてしまってるように見えました。相手がどれだけ前からプレスをかけてきても、それを上回るパスワークを身につけることができなければ、気候が涼しくなってくるインターハイ以降の戦いでは、相手は今以上にプレスがかけやすくなり、パスワークも機能しなくなり、チームとしてのサッカーそのものが機能しなくなる恐れがあると思います。自陣での相手CKに対するディフェンスもまだまだ。ほとんどの場面で相手に触られてましたし、逆サイドへのケアができておらず危ない場面もありましたし、堅守が売りとどこかにあったように思いますが、いつまでもGKのファインセーブで結果を出せるものでもないでしょうから、今後改善が必要かと思います。左SBの石川選手の怪我が大事ないといいですね。後、これは以前からですが、いろんな選手がCK、FK蹴れるのも、このチームのいいとこだと思います。

※滝川二

基本的にGKはほとんどがパントキックで、つなぎより縦に激しく速くといった感じに見えました。たまにGKからのポゼッションも試みてましたがそれは相手が引いたとき。相手が引いてるからやろうかでやって見えたポゼッションはあまり機能しておらず、中途半端にはやらない方がいいかなと見てて感じました。縦に速く激しくですからより多くの運動量が求められるのですが、この日のような酷暑の中でも最後まで運動量が落ちなかったのには感心しました。8月の地元でのインターハイで、これは武器になると思います。ただ、トップスピードでゴール前に迫るため、そうした中での敵陣深く攻め込んでからのシュートなどの精度には課題を残しました。そうした中でもいかにしっかりとボールコントロールするかが、今後の課題かと思われます。後、縦に速くを思考しているだけに、個々の体の強さには見るべきものがあり、大阪桐蔭の選手が多数痛みました。ただ、激しくぶつかっていくサッカーですのでファウルをとられる場面も目立ち、諸刃の剣かとも思いました。激しさのなかに巧さも目立つようになると、強さもより活きてくるかもですね。

 

イチオシプレーヤー

 

※大阪桐蔭

 GK上田1:今日も2列目のサイドめがけて正確なロングフィードを披露。グランドをワイドに使ったポゼッションサッカーの起点となっていた。だが後半はほとんどが中央付近への単純なパントキックになってしまい、これでチームとしてのパスワークが機能しなくなり、そのことが運動量の増加につながってしまい、相手のほうが豊富な運動量を求められるサッカーをしているにも関わらず、チームとして相手より先に足が動かなくなってしまっていたように感じました。これはGKだけでなく最終ラインやサイドハーフの選手の問題でもありますね。左MF黒川へのパスが目立ち、後半はそこらを相手にケアされ、術がなくなってるように見えました。相手に的を絞らせないよう、いろんな選手を活かせるようになる必要があるかと思います。後、前半に一度サイドに出すぎて危ない場面を招きましたが全体的にいつもより飛び出しが目立つ。キーパーはできる限り飛び出しはがまんして、できる限りゴール前でどっしりと構えていたほうがいいかと感じました。

左CB岡本7:前線の選手めがけて正確なロングフィードを複数回見せ、いずれもチャンス拡大につながった。

右SB田口5:相手のパスワークが雑だったのを逃さずボールを奪い取る。この集中力が、ここ最近起用されてる理由かもですね。

ボランチ清水8:この日両チーム唯一のゴールを決める。シュートそのものはおしゃれで高度ないいシュートに見えたがそれまでのゴール前でのボールさばきの作業の手数が多すぎて見え、ゴール前でシュートスペースできて見えたのになかなかシュート打たなかったもんですから、もう一手二手前で本来決めないといけないゴールに見えました。手数が多すぎると相手に埋められミスミス得点機を逃してしまいかねません。

ボランチ遠藤9:ここのところあまり目立たなかったが今日はボランチらしくボールを失わないプレーで存在感を見せる。今までより球離れを速くしたことで、プレーの質が向上したと思われる。

左MF黒川2:今日もサイドをかけあがりゴール前に切れ込みシュートまでもっていくプレーに見るべきものがあり、相手に怖さを与えていたが、自分でいこうという姿勢がやや強すぎ、周りを活かすプレーがもっと増えれば鬼に金棒かと思われる。ここのところゴールを決めるシーンも目立ってきたように感じていたが、その功罪がプレーにも出ているように感じました。

 FW田村13:ラインを割るかと思われたボールだったが、緩い浮き球でボールの動きの遅さを逃さず追いかけ追いつきチャンスを広げたプレーには、相変わらずの泥臭さを感じ、見るべきものがあった。ただ、FWとしてゴールを決めるということに関しては、以前と比べやや慎重になりすぎてしまいチャンスを逃しているようにこの日は見えました。それだけFWとしての自覚が芽生えてきたことによる成長段階のマイナス要因が発生しているようにも見えましたので、今がFWとして確固たるものを築けるかどうかの過渡期なのかも知れませんね。

 FW久光15:途中出場で、相手DFがなんとなくなだけでボールを保持していたように見えたのを逃さず敵陣深くで奪い取りチャンスメイク。FWとしてプリンスリーグ開幕当初から起用されるもなかなか目立つ活躍ができませんが、こういうプレーを続けていれば、途中からでも起用され、いつかきっと大きな仕事ができる。かもですね。

FW川辺11:1-0リードの後半途中からの出場だったが明らかに点をとりにいった選手起用に、プレーをみるかぎり感じました。出るたびに体の強さで前線で存在感を発揮する選手ですが今日も短い時間でそうした存在感を見せる。ここのところ途中出場が多いですが、基本的にフルタイムでFWとしてピッチにいるべき選手だと思います。

※滝川二

右SB谷田10:敵陣でのロングスローは精度も高く相手に脅威。

ボランチ田中9:中盤で強さを全面に押し出したプレー、ボールさばきを見せる。ボランチらしくプレーに緩急をつけることができれば鬼に金棒。

右MF春名16:背は高めも細身ながら強さを伴うスピードとテクニックで右サイドをしばし突破。次につなげるプレーも精度高く相手に怖さを与えていた。

FW横浪19:相手ゴール前で強さを発揮。競り合いにはほとんど勝ってボールを奪われることはほとんどなく、彼が前線でボールを持つと大概相手に怖さを与えており、決定的な場面もしばし演出。トップスピードにのったなかや、相手に寄せられた中でもボールさばきの精度を失わなければ鬼に金棒。

FW持井24:こちらのFWもまた、前線で強さ激しさを発揮し、相手に脅威を与えていた。

 

以上です。

 

 

以上です。